2005年12月20日火曜日

凶悪犯罪》行政も司法も何をやっているのか!?

昨日は犯罪関連で非常に腹立たしいニュースが2件。激辛とかそういうのではなく、怒り心頭!


4女性連続監禁事件の被告、起訴事実を全面否認
東京・連続女性監禁:被告、無罪を主張 冒陳「家族皆殺し」と脅す--地裁初公判

 女性4人を自宅マンションやホテルに連続して監禁し、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を負わせたなどとして監禁致傷罪などに問われた無職、石島(旧姓・小林)泰剛(やすよし)被告(25)は、19日の東京地裁(高橋徹裁判長)の初公判で「不法に監禁しておりません」と無罪を主張し、検察側と全面対決する姿勢を示した。

 法廷ものの映画や小説でよく見られるように、陪審員制度を採用するアメリカの場合は被告人が“Pred not guilty(罪を認めません)”と発言するところから裁判が始まる。ここで“Pred guilty(罪を認めます)”と発言すると陪審裁判自体が開かれず判事によって量刑が決定される。つまり、どんな凶悪犯でも“Pred not guilty”と発言しなければ裁判にならず、検察が提出した証拠物件が採用されて量刑が決まってしまう。この“Pred not guilty”は「無罪を主張します」と和訳できるから日本人は違和感を持つのだが、そう言わないと裁判にならないから一つの手続きみたいなものだと言えるだろう。

 しかし、陪審制を採用していない日本で弁護士が今回のような凶悪犯罪で平然と無罪を主張するのは納得できない。

 弁護側は、被害女性の供述調書の信用性を争い、すべて同意しなかったため、検察側は被害者の証人尋問を求める考えを明らかにした。

 おそらく、被害者の供述以外に証拠となるものがないため、調書の信用性を争って「推定無罪」を勝ち取ろうという手段だろうが、本当に弁護士は被告人の無罪を確信しているのか?

 単に小賢しいテクニックとして無罪を主張するならば、弁護士に社会正義はいったいどこにあるのかと言いたい。

 さらにこちらはもっと腹立たしい事件。

侵入容疑の男、姉妹殺害容疑で再逮捕 「血見たかった」
2人とは面識がなかった」とも供述。「証拠隠滅のために火をつけた」と放火についても認め、「母親を殺害した際の感触が忘れられなかった。人の血が見たかった」などとも話しているという。
 母親を撲殺した犯人による強盗および快楽目的の殺人である。こんな凶悪犯に遭遇してしまった被害者には本当にお気の毒と言うしかない。

 こちらは自白によって証拠物件が発見しているし再犯であるから、よもや弁護士が無罪を主張することはないだろうが(精神鑑定を要求することは十分あり得る)、今回の事件に至るまでの司法の対応は大いに疑問が残る。

大阪姉妹殺害:山地容疑者、5年前に母撲殺 関係者に衝撃
 「立ち直っていけるという感触をつかんでいたので、ショックを受けている」と元付添人の弁護士は肩を落とす。
 「感触をつかんでいた」≠「確信していた」である。一抹の不安があったのならばなぜに連絡が取れないまま放置したのか?

 母親殺害事件当時、山地容疑者が働いていた山口市内の勤務先の男性は「当時、事件を起こした日も仕事に来ていたので驚いた記憶がある。5年前の反省が生かせなかったのか……」と驚きを隠さなかった。
 この男性の発言はもっともな気がする。一方で行政はというと、
 法務省のある幹部は「以前の事件からは時間がたっており、事件の内容も違うようだ。今回の事件を受けて、すぐに少年院の処遇や保護観察の在り方を見直さねばならないとは考えていない」と話す。捜査中ということもあり、現時点では同省として特別な対応は検討していない。
とのこと。
 行政側に反省の言葉はないのか? 一般人の感覚とお役人の感覚にはかなり乖離があるような気がする。

 さらに以下の記事を読むと司法も反省していないのではと思える。

姉妹刺殺容疑者、母殺害で逆送せず中等少年院送致に
 山口地検は2000年8月、「悪質な犯行」として、検察官送致(逆送)を求める「刑事処分相当」の意見書を付け、山地容疑者を家裁送致した。山口家裁は翌月の少年審判で、家庭環境なども考慮し、「矯正は十分可能」と判断。逆送せず、中等少年院送致の保護処分を決めた。

 少年審判で付添人を務めた内山新吾弁護士(山口県弁護士会)はその約3年後、岡山少年院で仮退院直前の山地容疑者と面会した時、「罪を本当に悔い改めるまでは至っていなかったようだ」と感じた。「当時はやむを得なかった」と自らの行為を正当化する言動も見られたという。ただ、家裁決定が当時としては最善の処遇方法だったとの考えは変わらない、としている。

 こちらの弁護士も「罪を本当に悔い改めるまでは至っていなかったようだ」と感じながら「家裁決定が当時としては最善の処遇方法だったとの考えは変わらない」と言うのはどういう感覚なのだろう。

 凶悪犯に平然と無罪を主張する、矯正できると確信していない犯罪者を社会に戻してさらに悲惨な犯罪を起こしても対応は最善だったと強弁する。これでは行政も司法も信頼は失墜するぞ!

 「疑わしきは罰せず」は結構だが、「更生が疑わしき」は出所させるな!!

1 件のコメント:

  1. ??Bありがとうございます。
    どっちの事件も信じられない事件ですね。
    弁護士の正義、どこにあるのでしょうか?悪いことは悪いと認めたうえで、そこから弁護は始まって欲しいものです。
    こいつが無罪なら、世の中には犯罪者はいない。
    そしておっしゃるとおりです。「疑わしきは罰せず」なら「更正が疑わしきは出さず」に徹して欲しいものです。

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