民主党 ここはしっかり論争を
きのうまで開かれた民主党大会で、3カ月前に選出されたばかりの年若い前原代表への批判が噴出した。
とくに問題になったのは、前原氏の米国と中国への訪問である。ワシントンでの講演で集団的自衛権の行使論に踏み込み、中国の軍事力を「現実的脅威」と呼んだ。これが災いしたのだろう、続いて訪問した中国で胡錦涛国家主席ら要人との会談を断られた。
民主党は、鳩山代表や菅代表の時代にそれぞれ国家主席と会談するなど、中国指導部とは太いパイプを培ってきた。小泉首相の靖国神社参拝で日中間の対話が途絶えた今だからこそ、その存在感を発揮できる好機だった。
国家主席らに会って、日中関係かくあるべしと堂々と持論を展開する。小泉首相にはできないことをやってみせるところに、最大の狙いがあったはずだ。手痛い失敗というよりない。
「言うべきことは言う」のスタンスは結構だが、対話できなければ首相と同じことになってしまう。大会で代議員たちから批判を浴びたのも当然だろう。
政治、とりわけ外交には細やかな神経と駆け引き、戦略が必要だ。前原氏のやり方は稚拙に過ぎる。東アジアサミットなど一連の首脳外交で小泉首相の孤立がきわだった直後なのに、せっかくのアジア重視路線を売り込む機会も失してしまった。
内政に目を転じても、民主党の影は相変わらず薄い。小泉政権は、郵政民営化や政府系金融機関の統合などで着々と成果を積み上げている。(以下省略)
以下の部分かなり面白い文章ですね(笑)。
『 国家主席らに会って、日中関係かくあるべしと堂々と持論を展開する。小泉首相にはできないことをやってみせるところに、最大の狙いがあったはずだ。手痛い失敗というよりない。
「言うべきことは言う」のスタンスは結構だが、対話できなければ首相と同じことになってしまう。大会で代議員たちから批判を浴びたのも当然だろう。』
前段と後段が繋がりません。前原代表はニューヨークで「日中関係かくあるべしと堂々と持論を展開」した結果、国家主席に会ってもらえなかったわけですからね。ニューヨークより先に北京へ行って「言うべきことを言」えって意味ですか、そりゃ国家主席はもっと激怒しそうだ(笑)
それに「細やかな神経と駆け引き」と言うことは、つまりは「前原は稚拙だ。持論を引っ込めてでも中国と対話しろ」と言ってるわけで、論理的に矛盾しています。
ところで、この社説でもわざわざ具体的に言及し、朝日新聞がアンケートの結果を巡って社内乱闘までして真剣に取り組んでいる「小泉首相の靖国神社参拝」問題ですが、こちら様のブログで中国側の報道も含めて、それが中国の外交カードのたった1枚に過ぎないことを詳しく分析されています。まぁ、裏も取らなければ分析もしないのが朝日新聞ですからね(笑)
最後に、余談ですが「小泉首相の靖国神社参拝」問題のアンケートで一番面白いのが日経BP
・参拝肯定派が否定派を上回るという結果に編集長の田邊俊雅が説教垂れてます(爆)
・参拝への中韓抗議、「理解できない」と「当然/仕方ない」で割れる
・靖国神社、「どちらかというと現状維持」でよいが6割弱
・7割が、戦争責任を「果たしていると思う」
しかも、「立花隆氏のnikkeibp.jpでの連載によれば、日本は中国大陸で1000万人以上の中国人を殺したとされています」とあの大センセーの根拠のない数字を鵜呑みにした上で、その大センセーのまるで中国政府が発表したような批判コメントまで掲載する念の入りようです。
自社のアンケートに協力してくれた回答者を批判するとは、マスコミはいつからそんなに偉くなったんでしょうね?
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