2007年10月23日火曜日

【映画】変身:蒼井優ファンのみおすすめ?


 東野圭吾のベストセラーミステリーを映画化。公開は2005年、「男たちの大和/YAMATO」とほぼ同時期。まったく話題になった記憶がない(笑)

 映画を評価するとなると、かなり微妙。点数を付けると平均以下しか付けられないかも知れない。特に原作を読んだことがある人が期待して見ると、かな~り落胆することになるだろう。

 とにかく演出がこれでもかって外しまくっている。主人公のジュンこと成瀬純一(玉木宏)とヒロインのメグこと葉村恵(蒼井優)の二人の交際を回想するシーンが韓流ドラマかコメディかというくらいチープだ。わざわざイカ墨スパゲッティ食わすな!!(爆)

 そして、ドラマはまるであの大映テレビが製作した「赤いシリーズ」のようなノリで進行していく。←って、わかる人にしかわからないか?

 もしかして、この映画のターゲットは韓国だったのか!?

 原作は、自分の脳が誰かに侵されているという恐怖を描いた一人称小説。読者は純一の葛藤と恐怖を手に取るように感じることができる。そういう小説の映画化だからモノローグは必須だと思うのだが、この映画にはほとんどモノローグが入らない。

 もちろん、モノローグを入れない映画の方が主流だが、純一の心理を十分に描けないならば入れた方が自然な気がする。それに小説にもないような説明を医師に喋らせるよりは、純一自信が語った方が説得力があったし、感情移入もできたと思う。

 そうでなければ、純一がもっと葛藤し苦悩するシーンを入れるべきなのに、なんだかすっかり冷静に成り行きを受け入れているような?

 だいたい外見で異常とわかる人間を客観的に見ながら感情移入するのは無理だ。

 それが、あろうことかラストに葉村恵のモノローグが入り、ご丁寧にも思いっきり映画を台無しにしてくれている(苦笑)

 原作は予定調和みたいに話が進む中で、最後の最後に読者を「あっ!」と言わせるようになっているのだが、メグの動作でそれらしい暗示はあるものの、原作読者でなければ「もしかしてこれ?」というくらいしか理解できない。

 音楽も、これ本当に崎谷健次郎なのかと思うくらい酷い。作品の中では音楽も重要なテーマのひとつを占めているというのに。

 サスペンスとして捉えると原作をうまく映像化できないと考えて純愛路線にしたということ?
 テレビの2時間ドラマとして観ればまぁまぁかも知れないが、それでも途中退屈になって高速再生をしたくなった。って、テレビの2時間ドラマって普通見ないもんなぁ...

 そんな映画を何とか最後まで見れたのは、やはり蒼井優の演技だった!(爆)画像

 玉木宏も悪くはなかったが、前述のとおり感情移入が難しい役なのと、体躯が良すぎて本来内気でおとなしくスポーツもしない青年には見えない。あとは釈由美子、少なくとも一体感は感じられなかった(謎)

 蒼井優は、序盤はとっても明るい女の子でいつも喋りまくっている。原作の葉村薫は暖かい感じの女の子なので、演出家がちょっと解釈を取り違えているのではと思う。前半、とにかくマシンガンのようにいつも喋りまくるが、本来は普通に会話しているのに純一が鬱陶しいと感じるのだが、これでは最初から鬱陶しいかも?(苦笑)

 そして原作では恵の重要な顔の特徴であるソバカスがほとんどわからない(一応あることにはなっている)。ただ、これについては不自然なメイクをしたらそれこそコメディになるだろうし、ソバカスがある女優を探すよりは、恵という難しい役をこなせる蒼井優を起用したのは正解だろう。

 某映画批評サイトで蒼井優がミスキャストだと書いているが、まったく思慮がない批評だよ。つーか、このサイトの批評ってプロ気取りのわりにはまともに映画観てる奴の感想とは思えない。

って、理屈はともかく葉村恵を演じる蒼井優が超可愛いのだ(ぉぃぉぃ

 もともと原作のメグが「美人じゃないけれど可愛い、少女のような部分がある」という設定だが、本当に蒼井優にぴったりだと思う。

 前半のキャピキャピで喋るまくる蒼井優も「こんな彼女がいたら幸せだろうなぁ」と思うくらい可愛い!!
 いやぁ、私にこんな彼女がいたら、例え脳が他人に支配されても本能が愛してしまうと思うぞ(爆)

 中盤は純一に虐げられてついに里帰り。会いたくなってアパートを訪ねると自分の合鍵が使えなくなっていてショック。その部屋に担当医だった橘(佐田真由美)が合鍵でて入って行き、さらにショック。ストーカーばりにゴミ捨て場にあったスケッチブックを持ち帰る。

 家でジュンのスケッチブックに書かれた自分のデッサンを見て感傷に浸っていると、橘が行方不明とのニュースが流れてジュンが殺したと確信して…するなよ。自分を信じてと言うわりにはそっちは疑いなしか?(苦笑)…スーパーガールに変身!

「私、行かなくちゃならないの!」と家を飛び出す。ジュワッチ!(違

 ここからは怒鳴られても叩かれても蹴られても泣きながらジュンに一途に奉仕するメグ。おお、同じ大映テレビ製作でも「赤いシリーズ」ではなく「スチュワーデス物語」だったのか!!(爆)

 ラストの泣き喚くシーンもさすがは蒼井優。これだけ愛されながらわずかな他人の右脳のために自分の脳を制御できないジュンはヘタレか!?

 つーか、私が優ちゃんにこんなに愛されたら、例え脳が他人に支配されても本能が愛してしまうと思うぞ←もういい!

 というわけで、とても可愛い彼女モードの蒼井優と渾身の号泣シーンが見たいかたは是非。その目的で観るなら損はありません(笑)

 ところで、この映画の蒼井優はかなりふっくらしてるんですが、その前後に公開されている「亀は意外と速く泳ぐ」や「男たちの大和/YAMATO」ではそうでもない。もしかして役作りのために体重を増やしたのだろうか?

 だったら凄い!!
 つーか、このくらいふっくらした優ちゃんが一番可愛いんですけど{%heart2_a%}




変身

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