
2007年11月29日木曜日
【映画】転々

時効警察の三木聡監督とオダギリジョーが組んだ映画作品。ってことでその雰囲気はわざわざ説明するまでもないか?(笑)
「時効警察」はもちろん、「亀は意外と速く泳ぐ」もかなり面白かったので、観に行ってきました。
映画館はアミューズCQN(渋谷)。都内では、他にテアトル新宿の2館で上映。結構少ない。
実は「亀速」は映画館で観たいと思っていて上映館が少なくて行きそびれてしまいDVD鑑賞となってしまった。基本的に田舎者な私は、渋谷とか新宿という場所は行きたくないのだが、今回も有楽町近辺に上映館がないから、思い切って渋谷まで足を伸ばした(笑)。
…と言っても有楽町が好きなわけではなく、通勤沿線の駅なのと、駅のすぐそばに映画館があるだけの話。それにアミューズCQNは毎週水曜日は1000円で観られるのであまり贅沢は言ってられない。
上映されたのはアミューズCQNで一番広いシアター1。まぁ、広いと言っても200席だけど。
それでも小栗旬主演の「クローズ ZERO」とアンジェリーナ・ジョリー主演の「マイティ・ハート 愛と絆」を従えて一番大きいシアターを奪取!!(^ワ^)
1000円デーということで結構な混みようだったけど、前から5列目の見やすい席を確保できました。でもスクリーンの大きさ見たら、最前列でも良かったかなと思ったり^^;
客の大半が女性で、左右も女性に囲まれて嬉しかったが(爆)、背後に座ったカップルの女がアニメ声なのは参った。お前、絶対上映中にしゃべるなよ!!
さて、映画の内容は実に実に楽しい101分でした!
ただ、特に室内のシーンはセットの中にさりげなく小ネタがあるんじゃないかと気になって話に集中できませんでしたが(爆)
オダギリジョーの好演はもちろんのこと、三浦友和のうらぶれた借金取りぶりも非常に良い味出しているし、小泉今日子も実に楽しそうに演技しています。岩松了、ふせえり、松重豊は相変わらず。「亀速」のノリをそのまんま再演してくれます(笑)
そして吉高由里子のパワフルさは最高!

その他では石原良純の登場の仕方が衝撃的で場内大爆笑でした。ここはちょっと「ゆるい」というレベルではないです(^ワ^)
それから「時効警察」ファンならぜひ見たいあの人は、ぜひ見たいあの姿で登場してくれます!
ちなみに、この映画は結構好評なようで、12月からは全国12館で上映される模様。「時効警察」ファンで近くに上映館があるなら一見の価値ありです!
→映画「転々-てんてん-」オフィシャルサイト
《あらすじ》
幼いころに両親に捨てられた孤独な大学8年生の竹村文哉(オダギリジョー)は、いつの間にか84万円もの借金をこしらえ、返済の期限があと3日に迫っていた。しかし、その期限の前日、文哉は借金取りの福原(三浦友和)から借金をチャラにする方法を提案される。それは、吉祥寺から霞か関まで歩く“東京散歩” に付き合うことだった。
【以下はネタバレ】
竹村文哉(オダギリジョー)がいきなり福原愛一郎(三浦友和)に拷問?を受けるオープニングはかなり衝撃(笑劇)的。あんな拷問は絶対受けたくない!(爆)
ストーリーが原作ものなので、きちんとラストが決まっていて、それが映画序盤で明かされてしまいます。妻を殺してしまった(殺人ではなく傷害致死)福原が、警視庁まで自首するために文哉を連れて吉祥寺から桜田門まで妻との想い出の地を訪ねながら歩きます。そして、自首する前に食べるのはカレーライスと決めている。
これに“死体が先に発見されると自首にならない”と“福原の妻が本気で惚れた浮気相手は文哉!?”(もし、そうだったら半殺しにされる)というプチサスペンスが絡みます。後者は中盤で解決してしまいますが、前者は最後まで引っ張ります。ただ、そのキーパーソンが福原の妻の職場の同僚(岩松了、ふせえり、松重豊)なので最初から「だめだ、こりゃ」ですが。留守番電話にブラックなジョークを飛ばす部分は大爆笑です。結局のところ彼ら3人がまったくストーリーに絡んで来ないのも凄い(爆)
その肝心のストーリー(三木監督作品に“肝心のストーリー”があること自体画期的?)、序盤で文哉が自身の境遇について極めて飄々と語り、それが終盤の疑似家族のシーンの伏線になります。話が進むにつれ、最初はすごく厭そうに福原に付き合っていた文哉の気持ちの変化がいくつかの出来事を通じて実にうまく表わされていきます。
疑似お親子を演じる二人の会話では「とうさん」で笑わせておいて「おやじ」でちょっとジーンと来る、憎い演出もあります(オダギリジョーの演技が秀逸)。
終盤、チャツネを買いに出かけた文哉の葛藤が描かれますが、文哉としては福原に「時効になるまで逃げて」って言いたかったんでしょう。夕食に疑似家族でカレーを食べる“泣き笑い”のシーンはホロリとさせられます。ある意味三木監督作品らしくない(あるいは新境地)かも知れません。
また、弾けぶりがすごい吉高由里子は風呂場で変な歌を歌うシーンは大爆笑!
歌を歌っていたかと思うと何やら叫びながらパンティ一枚で風呂場から飛び出して来て、家中?を駆け回ってまた風呂場に戻って行きます。わけわからん。つーか、吉高由里子のテンション超高い熱演に拍手です。
それ以外で個人的なサプライズは、平岩紙が出演していたこと。「転々」の公式サイトのキャストに出ていなかったので、まさか出てくるとは思いませんでした(^ワ^)
しかも、文哉のファースト・キスの相手だったというおいしい設定。さらにさらに、なんと綾波レイのコスプレで登場。これが明らかに意図的なんだろうけど、もう全然似合ってない(爆)
喋り方も得意?の“舌足らず調”だし、「クワイエットルームにようこそ」とは違って完全にお馬鹿モードでした。
最後に、岩松了、ふせえり、松重豊が最初にかます“崖ネタ”は中途半端に終わったかに見えて最後の最後にオチ?が入ります。エンドクレジット後なのでお見逃しなきよう(笑)
結局、見落とした小ネタはDVDで確認するしかないですけどね。
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こんばんわ。
返信削除TB、コメントありがとうございました。
終盤での花やしきでのシーンとカレーライスの夕食シーン。疑似家族のはずなのに、本物の家族みたいな温もりにジーンときちゃいました。
吉高由里子さんは今後の活躍がとても楽しみな女優さんですね。
私も以前は渋谷、新宿の映画館ってなかなか足が向かなかったんですが、それだといい映画をいっぱい見逃してる事に気付いて観たいと思った作品くらいは頑張って行くようになりました(笑)。
かのんさん>
返信削除文哉はやっと家族の温かさを知ったんでしょうね。あのカレーのシーンは本当にジーンときました。
以前は渋谷や新宿に行くとすぐ風邪を惹いていたんですが、見たい映画が見れないのは確かに勿体ないですね!