大後寿々花と言えば、やっぱりセクシーボイスアンドロボの“ニコ”なのだ。やっぱりと言いつつ、視聴率は「ハタチの恋人」並みに(爆)低かった番組なので、“ニコ”としてのお茶の間の認知度はそれほど高くないかも知れない。
一方で高視聴率番組だった「Dr.コトー診療所」では島民の女の子としてちょこちょこ顔を出してるし、「ごくせん」ではヤンクミの子供時代を演じていたりするのだが、それでもやっぱり大後寿々花はニコなのだ。
木皿泉がニコ(二湖)だから姉は一海に違いないと原作に出てこない姉を作ったのはこの際どうでも良いし、だったら3人目が生まれたら三池かよってツッコミをしてもしょうがないし、両親が塚本晋也と片桐はいりというトンデモナイ配役だったことは記憶にとどめる必要がない。
個人的に一番好きなエピソードはりょうがゲスト出演した“Voice 6 ZI”だったりするのだが。「花屋じゃないよね?」が最高(笑)
って、何の話だっけ?
まぁ、日曜午後9時で明石家さんま+長澤まさみの視聴率7%と、火曜午後10時で松山ケンイチ+大後寿々花の7%は背負った罪の重さは全く違うと言っても過言ではないかも知れないのだ。
というわけで(え?)、ガリレオもついに第五話。折り返し点に到達である。
実はこの日、会社の最寄駅の駅前の本屋で「クワイエットルームにようこそ」の文庫本を発見し、電車の中で読みながら帰宅した。そしてガリレオを観て、ベッドの中で「クワイエットルーム~」の残りを読んで寝たら、私のただでさえ記憶容量に限界がある脳みそに二つの情報が混信状態で記憶されてしまった。
夢の中で大竹しのぶが水野美紀に「生きるってね、すごーく重いことなのよお!でへぇへぇえ!!」って説教していた(爆)
ま、意味合い的には間違ってはないな^^;
そう簡単にあっちの世界へ逝ってはいけないのだ。あそこまで大がかりな自殺のアイデアを考えるだけの頭脳があるなら、その発想をもっと家族で生きていく方法に向けた方が良かっただろう?
とは言っても、推理小説的にはあっちの世界で誰も行かないことには話が始まらないというのは確かにあるが。
さて、青白きインテリさんがこの回のレビューの中で
この作家の作風なのかも知れないが、少なくともこのガリレオシリーズにおいては、まず湯川が謎解きをするためのトリックが最初に考え出され、そこにまるで添え物のようにストーリーが付け足される、といった形で創作活動がなされているのではないか。だから殺人が起こったとして、そこにいたる人間の感情や動機は極めて淡白にしか描かれない。そう、まるで犯罪がどうやって為されたか、ということにしか興味がない湯川のように。と指摘されているが、まさにそのとおりだろう。
私が読んだ他の作品においても、最初にラストのアイデアがあって、それに向けて予定調和的に話が進む傾向は強いと感じる。ただし、人間ドラマの描写が苦手なのではなく、ガリレオシリーズがもともと怪現象に思えるトリックを科学的に解明する短編小説という形で書かれているからだろう。実際「容疑者χの献身」はトリックよりも登場人物の心理に重きを置いて書かれている感じがする(この作品は「本格推理小説ではない」という議論が文壇であったらしい)。

原作との設定の違いは、容疑者宅がペンションではなく小さな町工場だったことくらい。そして原作は湯川の推理までで話が終わる。
それから、原作の妻が限りなく共犯に近いのもテレビとは異なっている。テレビドラマでは妻のアリバイを長野県と都内の距離で証明したが、原作は「犯行時刻」に妻が買い物をしたり喫茶店に入ってレシートを残していることでアリバイが成立する。普通の主婦なら自宅にいる時間が長いのでなかなか完璧なアリバイというのは証明できないかも知れないので、テレビドラマの移動時間でアリバイを証明する方が自然だ。原作は妻が夫の行動に勘付いて意識的に外出してアリバイを作っているが、これだと保険金詐欺容疑が掛けられる可能性があるだろう。
それに夫が自殺しそうだと感づいて自主的にアリバイ作りをするというのはストーリーとしてはちょっと感心しない。普通は徒労に終わるとしても自殺を思いとどまらせるような努力をするだろう?
ただ、じゃあ貴子(水野美紀)が「まったく何も知りませんでした。」では何の捻りもないわけで、その捻りを入れたというか捻くれた秋穗(大後寿々花)中心のドラマにしたところは今回ドラマ的に成功したと言えるだろう。
長野在住の中学生、秋穗が簡単に一人で東京まで出てくるという設定はちょっと気になったけどね(笑)
大後寿々花。さすがは既にハリウッドデビューを済ましている「天才子役」。今回は大後寿々花に始まって大後寿々花に終わった。その存在感だけで他の出演者をみーんな食っていた。恐るべし、大後寿々花。
将来どこまでその才能を伸ばすか大いに楽しみだ。
さて、来週は堀北真紀がゲストで「夢想る(ゆめみる)」、再来週は深田恭子で「予知る(しる)」と続く。原作の「予知る」は「予知夢」の中では一番面白いと思った話だが、これに深田恭子が出演するってことはもしかしてあの役???ええ~っ!?って感じだ(爆)
そして第八章が、「探偵ガリレオ」と「予知夢」を通じで一番面白いと思った「転写る(うつる)」(これの実験をテレビでちゃんと再現したら凄いぞ)、第九章は「霊視る(みえる)」(これは純粋にトリックなんだが・・・)、第十章(最終回?)がド派手な「爆ぜる(はぜる)」(これもテレビで再現したら凄い)と続く。
「転写る(うつる)」と「爆ぜる(はぜる)」は楽しみだ~!
来週のホマキ
来週のホマキのセーラー服も楽しみだけど<ロリコンではないかもしれませんが、セーラー服フェチ?(爆)
返信削除クルトンパパさん>
返信削除セーラー服は全然関係ないっす(笑)
ホマキちゃんは「ノブタ。をプロデュース」の怪演技ですっかりファンになりました。美少女系アイドル女優みたいに言われながらしっかり最後まで変人を演じてましたからね。彼女も将来が楽しみです。
私の拙い文章を引用してくださって、感激しています。ありがとうございます。
返信削除でもよく考えたら、東野圭吾に限らず、推理小説って少なからずこういうプロセスで創作されるものなんでしょうね。でも、もし東野氏が世に氾濫するミステリー小説に対するアンチテーゼとして、こうした謎解きの部分以外の要素を削ぎ落とした小説を書いたのだとしたら、それは凄いことだと思いますが・・・・・。
青白きインテリさん>
返信削除いえいえ、他人のネタをパクらないと話の展開ができない人なので(爆)、こちらこそありがとうございます。
ガリレオシリーズは、そもそも「世間において、あまり一般的ではない科学技術を駆使したトリックは使用しない」という暗黙の了解を意図的に破っているシリーズで、他の一般的なトリックを使った犯罪を扱った小説でも東野圭吾氏はトリック以外の部分に重点を置いた小説を書いています(代表的なのが「宿命」かな?)。
その意図が青白きインテリさんが察した「世に氾濫するミステリー小説に対するアンチテーゼ」であることは本人も認めています。
だから氏の小説は人気があるんですね。