2006年1月18日水曜日

秦健日子著「推理小説」‐アンフェアなのは、誰か‐

 秦健日子先生にTBいただいたのに調子こいて、文庫本買って読んだ。TVドラマが始まってから小説を読むというのは先に犯人がわかってしまうわけで、ドラマの面白さが半減するかも知れない。

―――でも半減するとは限らない。
―――第一、同じ結末を迎えるとは限らない。

 そのTVドラマ「アンフェア」の原作「推理小説」は、文庫本にして約300ページの小説だが、二時間程度で読み終わった。読み出すと止まらない、解説にもあるとおり「あくまでも読みやすく軽快なエンタテイメント」だ。

 そして、読み終わった時に思った。
アンフェアなのは、誰か

アンフェアなのは、秦健日子だ!


 いや、ずるいよこれ。ツッコミどころ満載。思わず「それはないだろう?」、「なぜそうなるんだ?」と言いたくなる。
 でも、それを言い出すとおそらく秦健日子先生の術中に嵌ってしまうだろう。

―――「だから、そういうルールだと書いたはずだ」、と。

 もちろん、「何がそうなのか」は「ネタバレ」になるので書かない。テレビではもっと説明的な描写が入るかも知れない。すでに第一回だけでも小説より複雑な人間関係とかなり細かなドラマが描かれている。

 ちなみにフジテレビの広報によれば、
 ドラマのプロデューサー・吉條英希(関西テレビ)は、「ひさびさの本格ミステリーをスピーディーかつスリリングな展開で構成します。ドラマ全11話は、エピソードI からIIIにまでわかれ、エピソードごとに殺人事件や誘拐事件が発生し、やがて事件はすべて融合します。原作者も出演者も知らない黒幕が存在して、その黒幕がすべての事件に深く関わっているのです」と、原作とは違うこのドラマの仕掛けを説明する。
だそうだ。

―――ただし、脚本はアンフェアかもしれない。

って、佐藤嗣麻子さんが手がける脚本はどちらかというと「犬神家の一族」や「八つ墓村」のような推理小説の王道を行く作品なんだけどなぁ。さぁ、どうなる!?

 原作「推理小説」の世界は第3話で一旦決着を見そうだ。その先はさらにアンフェアなミステリーがあるのかも知れない。

 というわけで、小説は読んでのお楽しみ。ただ、第一回の雪平が瀬崎を尋問するシーンについてだけ。
「……瀬崎一郎さん」
「はい」
「あなた。変わってますね」
 女刑事が、初めて微笑んだ。
 違う日に、違う場所で、違うシチュエーションで同じセリフを言われていたら、惚れられたのかもと誤解してしまいそうな微笑みだった。いや、逆かもしれない。こちらが、ほれてしまうのかもしれない。
 うわぁ、イメージそのまんま。篠原涼子の演技は完璧!まさにこの描写のとおり、いやそれ以上の演技だったかも?

 やはりテレビドラマ「アンフェア」の魅力は、無駄に美人な、雪平刑事だ!




HERO

4 件のコメント:

  1. こんばんは。TB&コメントありがとうございました!
    原作、読まれたんですね。
    私はドラマを見終えてから読んでみます。
    さとしさんの感想、覚えておきますね。^^

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  2. うっちーたちが、大きい文庫本を半減したかった。

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  3. さとし@快投乱打2006年1月19日 22:04

    ちーずさん>
    原作もかなり面白いですよ!
    夏には雪平刑事シリーズの新作も出版されるそうです。テレビドラマと関連があるのかないのか?
    こちらも楽しみです。

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  4. こんにちは!
    私も秦健日子さんのブログに
    行った事ありますが
    震えて?何も書き込み出来ませんでした(苦笑)
    もう一度、トライしてみようかな、、(笑)
    犯人探しが楽しいです。
    今後もよろしくお願いします!

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