2007年11月30日金曜日

崎陽軒は“偽装”じゃない!

崎陽軒がシウマイ誤表示 農水省が立ち入り検査



 まぁ、JAS法違反ではあるんですけどね。報道の過熱ぶりも極まれりって感じでしょうか?

 偽装でもないんでもない、単純な誤解による表記ミス。

 シウマイに含まれるホタテの量を原料として仕入れた乾燥重量で計らなければいけなかったのに、戻した状態で計って原材料の順番を決めたってこと。

 つまり、実際に食べる人が中身を分けて分量を計ればちゃんとホタテの重量は原材料の記載どおりの順番になる。これが消費者を欺く行為か?

 お役人の決めごとがそうだったというだけの話。

 個人的にはわざわざ自主回収する必要もないし、営業自粛する必要もないのではと思うが、JAS法に違反しているから、立ち入り検査は入るか...。

 却って乾燥ホタテの重量で記載された方が不自然な気がするけどね。いっそ、別会社で乾燥ホタテを戻してもらって、それを購入してシウマイ作れば今の記載の順番で問題ないのでは?(笑)

 そんなことより、中国から輸入している漬物の検査なんかを徹底してくれ。

 崎陽軒のシウマイは大好きなので、早期に販売再開して欲しいね!!


横浜名物-崎陽軒シウマイ弁当根付(壱1)EBSYNK0401

2007年11月29日木曜日

【映画】転々

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 時効警察の三木聡監督とオダギリジョーが組んだ映画作品。ってことでその雰囲気はわざわざ説明するまでもないか?(笑)
 「時効警察」はもちろん、「亀は意外と速く泳ぐ」もかなり面白かったので、観に行ってきました。

 映画館はアミューズCQN(渋谷)。都内では、他にテアトル新宿の2館で上映。結構少ない。

 実は「亀速」は映画館で観たいと思っていて上映館が少なくて行きそびれてしまいDVD鑑賞となってしまった。基本的に田舎者な私は、渋谷とか新宿という場所は行きたくないのだが、今回も有楽町近辺に上映館がないから、思い切って渋谷まで足を伸ばした(笑)。

 …と言っても有楽町が好きなわけではなく、通勤沿線の駅なのと、駅のすぐそばに映画館があるだけの話。それにアミューズCQNは毎週水曜日は1000円で観られるのであまり贅沢は言ってられない。

 上映されたのはアミューズCQNで一番広いシアター1。まぁ、広いと言っても200席だけど。

 それでも小栗旬主演の「クローズ ZERO」とアンジェリーナ・ジョリー主演の「マイティ・ハート 愛と絆」を従えて一番大きいシアターを奪取!!(^ワ^)

 1000円デーということで結構な混みようだったけど、前から5列目の見やすい席を確保できました。でもスクリーンの大きさ見たら、最前列でも良かったかなと思ったり^^;
 客の大半が女性で、左右も女性に囲まれて嬉しかったが(爆)、背後に座ったカップルの女がアニメ声なのは参った。お前、絶対上映中にしゃべるなよ!!


 さて、映画の内容は実に実に楽しい101分でした!
 ただ、特に室内のシーンはセットの中にさりげなく小ネタがあるんじゃないかと気になって話に集中できませんでしたが(爆)

 オダギリジョーの好演はもちろんのこと、三浦友和のうらぶれた借金取りぶりも非常に良い味出しているし、小泉今日子も実に楽しそうに演技しています。岩松了、ふせえり、松重豊は相変わらず。「亀速」のノリをそのまんま再演してくれます(笑)

 そして吉高由里子のパワフルさは最高!
画像 彼女は2006年に放送された「時効警察」の「第6話 恋の時効は2月14日であるか否かはあなた次第」に森口瑤子の娘役として出演しています。この回はかなり好きな話なので印象に残ってますが、この時よりはずいぶん大人びたかな?でも、弾けぶりが凄いです!

 その他では石原良純の登場の仕方が衝撃的で場内大爆笑でした。ここはちょっと「ゆるい」というレベルではないです(^ワ^)

 それから「時効警察」ファンならぜひ見たいあの人は、ぜひ見たいあの姿で登場してくれます!

 ちなみに、この映画は結構好評なようで、12月からは全国12館で上映される模様。「時効警察」ファンで近くに上映館があるなら一見の価値ありです!

映画「転々-てんてん-」オフィシャルサイト

《あらすじ》
幼いころに両親に捨てられた孤独な大学8年生の竹村文哉(オダギリジョー)は、いつの間にか84万円もの借金をこしらえ、返済の期限があと3日に迫っていた。しかし、その期限の前日、文哉は借金取りの福原(三浦友和)から借金をチャラにする方法を提案される。それは、吉祥寺から霞か関まで歩く“東京散歩” に付き合うことだった。


【以下はネタバレ】

 竹村文哉(オダギリジョー)がいきなり福原愛一郎(三浦友和)に拷問?を受けるオープニングはかなり衝撃(笑劇)的。あんな拷問は絶対受けたくない!(爆)

 ストーリーが原作ものなので、きちんとラストが決まっていて、それが映画序盤で明かされてしまいます。妻を殺してしまった(殺人ではなく傷害致死)福原が、警視庁まで自首するために文哉を連れて吉祥寺から桜田門まで妻との想い出の地を訪ねながら歩きます。そして、自首する前に食べるのはカレーライスと決めている。

 これに“死体が先に発見されると自首にならない”と“福原の妻が本気で惚れた浮気相手は文哉!?”(もし、そうだったら半殺しにされる)というプチサスペンスが絡みます。後者は中盤で解決してしまいますが、前者は最後まで引っ張ります。ただ、そのキーパーソンが福原の妻の職場の同僚(岩松了、ふせえり、松重豊)なので最初から「だめだ、こりゃ」ですが。留守番電話にブラックなジョークを飛ばす部分は大爆笑です。結局のところ彼ら3人がまったくストーリーに絡んで来ないのも凄い(爆)

 その肝心のストーリー(三木監督作品に“肝心のストーリー”があること自体画期的?)、序盤で文哉が自身の境遇について極めて飄々と語り、それが終盤の疑似家族のシーンの伏線になります。話が進むにつれ、最初はすごく厭そうに福原に付き合っていた文哉の気持ちの変化がいくつかの出来事を通じて実にうまく表わされていきます。

 疑似お親子を演じる二人の会話では「とうさん」で笑わせておいて「おやじ」でちょっとジーンと来る、憎い演出もあります(オダギリジョーの演技が秀逸)。

 終盤、チャツネを買いに出かけた文哉の葛藤が描かれますが、文哉としては福原に「時効になるまで逃げて」って言いたかったんでしょう。夕食に疑似家族でカレーを食べる“泣き笑い”のシーンはホロリとさせられます。ある意味三木監督作品らしくない(あるいは新境地)かも知れません。

 また、弾けぶりがすごい吉高由里子は風呂場で変な歌を歌うシーンは大爆笑!
 歌を歌っていたかと思うと何やら叫びながらパンティ一枚で風呂場から飛び出して来て、家中?を駆け回ってまた風呂場に戻って行きます。わけわからん。つーか、吉高由里子のテンション超高い熱演に拍手です。

 それ以外で個人的なサプライズは、平岩紙が出演していたこと。「転々」の公式サイトのキャストに出ていなかったので、まさか出てくるとは思いませんでした(^ワ^)

 しかも、文哉のファースト・キスの相手だったというおいしい設定。さらにさらに、なんと綾波レイのコスプレで登場。これが明らかに意図的なんだろうけど、もう全然似合ってない(爆)
 喋り方も得意?の“舌足らず調”だし、「クワイエットルームにようこそ」とは違って完全にお馬鹿モードでした。

 最後に、岩松了、ふせえり、松重豊が最初にかます“崖ネタ”は中途半端に終わったかに見えて最後の最後にオチ?が入ります。エンドクレジット後なのでお見逃しなきよう(笑)

 結局、見落とした小ネタはDVDで確認するしかないですけどね。


転々 (新潮文庫)

【ドラマ】ガリレオ 第七章「予知る(しる)」

フジテレビ系全国ネット月9ドラマ「ガリレオ」オリジナルサウンドトラック

 前回、マキマキに会えなかったましゃ、その反動(笑)で今回は恭子りんとの2ショットまでありましたよぉ~。良かったねぇ~、ましゃ。

にしても、CMも恭子りんだらけな1時間でした(^ワ^)
 化粧品メーカーがスポンサーについているせいか、ちょっと厚化粧過ぎな気がするのは私の気のせい?「神様、もう少しだけ」のころの薄化粧な恭子りんの方が可愛かった気がする。

 それにもともとぽっちゃり体系なんだけれど、なんだかCMに比べるとドラマの方がふっくらしてませんでした?
 もしかして篠原涼子おねーさんに続く妊娠ネタか?って、まだ独身だよね^^;
 まぁ、身長182cmの私よりでかい26cmの足で体を支えているから、多少の体重増は問題ないか・・・って、そういう問題じゃないね。それにこの程度のふっくらは全然OK(誰が?)

 さてさて、ストーリーの方は予想どおり原作から大幅に改編されてました。

 まず、正真正銘のオカルト少女が出てこないのは、ストーリーとして破綻している気がする。
 第五章では矢島秋穂は火の玉を心霊現象などとは全然考えなかったのに対し、今回の菅原満は首つり現場を目撃したにも関わらず、夢だと思って通報もしなかっただと?

 さっぱりわからない。

 普通は目撃したら警察に通報ぐらいするでしょ?
 そこは原作が病弱な少女だから成り立つんじゃないかな?

 それとも、大後寿々花ちゃんは賢くて塚地武雅(敬称略ぉ)はただのバカだってこと?
…それは在りうるか?(爆)

 脚本が同じ古家和尚なのにちょっと引っかかるなぁ~。

その他では、

・峰村は静子ちゃんに殺されちゃうのね~。
・冬美も峰村も静子ちゃんに利用されただけだったのね~。
・静子ちゃん最後にタイーホされちゃうのね~。

って、恭子りん@静子ちゃん極悪ぢゃん!!

 原作の静子はそこまで極悪じゃないんですけどね。どちらかと言えば峰村が悪人かな?…まぁ、小心者だけどね。

 犯人については、うちのかみさんは事件が起こった途端に「フカキョンが犯人!」って見破っちゃいました。峰村の行動を見て「共犯がいる。となるとフカキョンしか考えられない」と。

 一応、原作を読了している娘と私は推理には口出ししないことにしてます。

 ちなみにストーリーの主軸は原作にないドラマの部分だから原作を読んでいても、「あ、そう来たか!?」って感じで問題なく楽しめます。

 今回は、湯川がほぼ単独で活躍。誘導尋問はするは、罠は仕掛けるは、ボクシングはするは、失恋(?)のフォローはするは、薫ちゃんてば出る幕なし。

 というわけで、ER流体については解決したのだが、クモハの謎は残ったままドラマは終わってしまった。

 “クモ”は制御&動力装置を表し、この場合は「制御電動車」であることを意味する。“ハ”は用途を現わし、この場合は普通座席車を意味する。ただし、それだけで終わってはいけない。問題は湯川が見ていた電車は701系なのだ。
 700系ならばJR東海とJR西日本が所有する新幹線だが、701系はJR東日本が所有し、東北地方のみで運行されるローカル電車だ。

 東北地方でのみ運行される理由は簡単。交流区間用の電車だから。

 では、なぜ湯川がわざわざローカルな交流区間用電車に興味を持ったのか!?

「一度気になったら自分で確かめないと気が済まないの。もう今夜は眠れそうにありません。」

 だったら、富豪刑事に調べてもらおう!

あ、全然ドラマレビューになってない?(汗
KISSして(DVD付)

KISSして(DVD付)

2007年11月28日水曜日

マクドナルド調理日時偽装‐騒ぎ過ぎだよ!

マクドナルドで調理日時偽装 外部運営会社と契約解除
 マクドナルドの都内4店舗で、売れ残ったサラダの調理日時のシールを、翌日付けに張り替えて販売していたことが、26日に分かった。..........≪続きを読む≫
マクドナルドまでも… サラダの調理日時を偽装
マクドナルド社長が謝罪「大変残念だ」
 昨晩の「NHKニュース9」でキャスターがさも重大ニュースのように扱っていたので大笑いさせてもらったぞ。

 こうなると、あの宝塚線列車事故後の「停止位置を何cm行き過ぎた」報道の過熱ぶりを思い出してしまうね。今が旬の大衆の関心事なんだろうけれど。

 今でも、全国規模なら1日に何両もの電車が停止位置できちんと止まっていないと思うのだが、駅を間違って通過すればニュースになるものの、停止位置を行き過ぎたぐらいでは誰もニュースにしない。

 問題は、今回のマクドナルドの事件は、食品衛生法やJAS法で定められている「その食品を開封せず正しく保存した場合に味と品質が充分に保てると製造業者が認める期間」を偽装したのかどうか‐つまり、法令に違反したかどうかだ。報道を見る限り「賞味期限の偽装」ではなく「調理日時の偽装」であることに注意!!
 マクドナルドの「違法性はない」と言う説明が事実なら、単に内規に違反しただけのこと。ことさら騒ぐ話ではない。

 社長が「36年間の歴史のなかでこのようなことが起きて大変残念だ」なんて寝ぼけた記者会見をかましてくれたが、マクドナルドのフランチャイズ店にパートタイマーとして勤めている知人によれば、商品管理なんて実にいい加減らしい。今回問題になった調理日時の貼り替えなんて日常茶飯事で、本社にばれて咎められると「パートが勝手にやった」と報告するんだそうだ。どっかの高級料亭と体質は同じか?(笑)

 そもそも冷蔵ケースに入れたサラダが12時間で味が落ちるなら、スーパーで流通しているほとんどの野菜やサラダは不味くて食えたもんじゃないだろ?

 穿った見かたをすれば、マクドナルドが見せしめとトカゲのしっぽ切りでアスリートという会社を切り捨て、自社の商品管理が如何に優れているか宣伝したともとれる。マスコミはまんまと偽装ブームにつられてマクドナルドの宣伝を無料でやってしまったわけだ。

 マクドナルドはそんな偽装問題より、世界で一番安い牛肉を使用していると豪語している牛肉の安全性をきちんと説明すべきだ。

 私はあんな紙粘土みたいなパンにクズ肉を挟んだハンバーガーは嫌いなので関係ないけどね。


30日間マクドナルド生活―自分の体で実験してみました

【EM・ONE】次期モバイルはEM・ONEで決まり!?

 イー・モバイルが業界初のHSDPA7.2Mbps通信サービス開始!! ってのは個人的にはあまり重要じゃなくて、重要なのはEMモバイルブロードバンドサービスエリア

 関東のマップを見ると、2008年2月までに東京から前橋までの新幹線沿線が全域でサービス提供地域になる!

ということは、来年のプロ野球シーズンはEMモバイルブロードバンドを利用すれば、通勤中ずっと快適にストリーム配信が視聴できるってことだ。まぁ、最大が3.6Mbpsのベストエフォートだから768Kbps配信のYahoo!動画はかなりつらいだろうが、ホークス公式サイトの100Kbps配信なら大丈夫だろう。もちろんKBC九州朝日放送の30Kbps音声配信は問題なく聞けるはずだ。

 気になる利用料金だが、定額プランで4,980円/月、ライトプランだと17MBまで2,480円/月でそれ以上だと上限が5,480円/月となる。私の場合、プロ野球シーズンは1日の利用量が30MB以上になるが、シーズン終了後はmixiのメッセージチェックくらいしか使っていないので17MB以内で収まる可能性が十分ある。となると、11月~2月は2,480円/月、3月~10月は5,480円となるので、年総額で53,760円、月平均で4,480円だ。
 ADSL(10MBbps)は2009年2月までにセットで契約すれば使用料が永久無料とのこと。

 現在はYahoo!BBに2,180円/月、So-netのbitwarpPDAに2,107円/月支払っているので合計すると4,287円

 その差200円未満! 経費としては許容範囲。これはもう切り替えるしかないか?(笑)

 ただ、来年7月まではW‐ZERO3のbitwarpPDAコースは解約できないので、最短で8月からかな?
画像 USBモデムを購入して都内で7.2Mbpsの恩恵にあずかる選択もあるが、やはり携帯に便利で4.1インチWVGA大画面でワンセグも視聴できるEM・ONEαの方が利用用途にあってる。αなら、とりあえずさばこぞさんも出し抜けるし(違)

 W‐ZERO3みたく、高速道路のSA/PAならほぼどこでもアクセス可というわけにはいかないけれど、サービスエリア拡大と料金設定拡充で、意外と早くHSDPAでネットアクセスな環境が手に入りそうだね♪

って、今から来年8月の話なんて鬼が大笑いしそうだ(爆)


2007年11月22日木曜日

【映画】亀は意外と速く泳ぐ

 スウィングガールズでブレイクした上野樹里が主演し、「トリビアの泉」を手がけた三木聡の監督作品ということで、劇場公開前にかなり話題になった作品。公式サイトではDVDにも収録されているショートフィルム ‐ 亀に水中モーターを付けて泳がせるものと人間が犬用の服を着るものの2本‐が事前に公開されていたが、結局本編とはまったく関係なかった(爆)

 その作品中で一番気にっているのはこのシーン。
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 海岸に面した空港に隣接する公園、レミオロメンの曲「南風」の軽快なリズムに乗って、片倉スズメ(上野樹里)がフランスへ旅立つために空港へ向かい歩き出す(見えている空港が明らかに羽田空港なのはナゼ?)。カメラはスズメのキャスターが付いたトランクを追う。そのトランクの下の路面に次々と出演者名が現れる。公園の端に行き着いたスズメが振り向くと同時にカメラが視点をスズメの上半身に移すと、背後を横切る着陸態勢のジャンボジェットと差し込む陽光・・・。


 一番好きなシーンがエンドクレジットで悪いか?(爆)

 しかも樹里ちゃんの雰囲気も実に晴れやか。唯一トランクに張られたステッカーがダサダサだった頃の名残りになっているだけ(笑)

このシーンが滅茶苦茶カッコイイ!

 最初は合成のワンカットで撮影したシーンだとは思わなかった。出演者名とジャンボは後から合成したんだろうと思っていたが、DVDのメイキングを見ていたら、本当に城南島海浜公園のインターロッキング上に出演者の名前が書いてあって、上野樹里がその上を歩いて振り返った時に轟音とともにジャンボジェットが降りてくるから驚いた。

 まぁ、この映画はCGどころかハイスピード撮影(=スローモーション)さえ出来ないカメラ(ほとんど民生品)を使って撮影されているというから驚く。

 ゆるい映画に計算されつくしたエンドクレジット。なかなか洒落ている。

 音声解説付きで観ていると台詞は脚本どおりでアドリブはほとんどないらしい。役者がアドリブを考える為に空く“間”を監督が嫌ったとのこと。
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 それだけ、全体構成は監督が掌握し計算して構成されている。ストーリー(あってなきが如しだが)に直接関係ない無駄無意味そうなシーンも計算されているので、単なる小ネタかと思っていたシーンが伏線だったりする。一方で理不尽なギャグが何のフォローもないまま終わることもある。個人的にはこういう理不尽系なネタは大好きだ。

 その他にも好きなシーンを上げると...、

・有馬記念で200万円ゲット!
・スズメVS加東先輩in喫茶店
・韮山VSクジャクin福引
・クギタニ家のトイレが詰まった!
・スズメ、髪から放電←地味だけどかなり好き

などなど。
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 一発ネタのようで、同じ個所で何度も笑ってしまうのは、脚本の面白さと演技の巧さの賜物。

 要潤は眼は死んでるし、変な笑い方するし、蒼井優もキレまくってるし、そして主演の上野樹里は実にやる気なさそうだし、一癖も二癖もあるベテラン俳優陣に囲まれて若手俳優がかなり良い味を醸し出している。

 ゆるい映画と言ってもきちんと計算されていることは、当たり前と言えば当たり前だが、三木監督にすっかり騙されたような気分になった。そこそこラーメンを作っているラーメン屋のオヤジの実力を見せ付けられた思いだ(笑)

 三木聡監督作品は、現在「転々」がちょうど公開中。会社帰りに時間が取れたらぜひ観に行きたいと思う。


亀は意外と速く泳ぐ デラックス版

【ドラマ】ガリレオ 第六章「夢想る(ゆめみる)」

フジテレビ系全国ネット月9ドラマ「ガリレオ」オリジナルサウンドトラック

 今回はゲストに手塚理美と堀北真希が登場!

 「花ざかりの~」はほとんど見ていないので、私にとってホマキちゃんと言えば「野ブタ。」と「クロサギ」。今見返しても「野ブタ。」のホマキは良い演技してるね~。両作品とも山Pは最初は違和感バリバリなんだけど、だんだん雰囲気に馴染んでいく。ホマキの方がドラマの世界観を作って巧くリードしているような感じだ。

 というわけで「野ブタ。パワー、注入!」


 さてさて、「ガリレオ」は原作が怪現象に対する科学的検証を主とした短編であり、それだけでは1時間枠(実質45分程度)のドラマとして持たないため、いかに人間ドラマの部分を脚色するかがこの番組の一つの見どころであることは間違いない。

 前回は原作では火の玉の目撃者でしかない娘のストーリーを大幅に脚色し、大後寿々花がレギュラーを凌駕する演技力で見せてくれた。そして今回は?ってことで期待大!!


 …だったのにほぼ原作どおりだったよorz

 勿体な~いっ!!

 まぁ、日曜日の「福山雅治のSUZUKI TALKING F.M.」でましゃが「真希ちゃんに凄く会いたかったのに、一度も会えなかった」って非常に残念そうに言っていたが‐お前はロリコンかい!?(笑)‐そういうことだったのか。

 ぜーんぜんホマキである必要がないぞ(怒)。貴重な美少女資源をそんなことで浪費して良いのか?(違


 そんな失意の第六章(ぉ)、原作との設定の違いは科学の実験ネタ(それも結構有名なヤツ)、犯人の犯行動機、被害者(?)が内海の幼馴染であること、内海と湯川がダルマ船に閉じ込められるエピソード、“モリサキレミ”の正体等など。かなり脚色は盛りだくさん。

 まず科学の実験ネタ「水に浮かぶ文字」については、原作の「夢想る(ゆめみる)」がまったく科学的検証がないので追加したネタ。ただし、“手品ネタ”(?)としてはけっこう有名なネタなのでちょっと安易すぎるような気が^^;

 そして原作と異なる犯行動機についてはちょっと強引すぎる気が^^;。そもそも原作は「犯行動機なんて疎かで構わない」と開きなおっている部分があるようにも思えるが、1時間ドラマなんだからもうちょっと説得力のある動機にして欲しい。たとえ坂木(新井浩文)が不倫の秘密を知っていたとしても、それをネタに強請ろうとしたわけでもなんでもないんだからなぁ・・・。

 ついでながら「普通外部からの侵入者がこんな難しいところからは入りません!」という場所から侵入できたのなら、手招きした人間がいることを疑うのは捜査の基本だと思うのだが?

 なめられてるぞ警察。もっとがんばれ(笑)

 その分、坂木と内海の子供時代の子役が妙に二人とも似ていたのはなかなかGJだ(笑)。柴咲コウに似ている子役なんてそうそう簡単には見つからない気がする。

 ドラマとしての見どころは、まず「刑事としてやるべきことはします。でも、友達としても、出来るだけのことをしてやりたいんです」という内海に湯川が「矛盾している」と指摘するシーン。ここは原作にはないオリジナルエピソード。ただ、「容疑者χの献身」では立場を逆にして草薙と湯川の間でそれに近いやり取りがあるので「もしかして映画の前哨戦?」なーんて思ったりして。逆の立場だと内海は拗ねるんか~?腹立てるんか~?

ま、どーでも良いが(笑)

 そして今回の一番の見どころはダルマ船に閉じ込められた二人。湯川が「退屈な実験の繰り返しの中で、見つかる世界がある」と話す件は、少なくとも今まで読んだガリレオシリーズ(短編2冊+「容疑者χの献身」)には出てこないエピソード。なかなか説得力がある話で、内海もより湯川を身近に感じ、信頼を覚えたのではないだろうか?

 このエピソードを創出した脚本家は科学に愛着があるのかなと思ったが、今回は福田靖でも古家和尚でもない松本欧太郎。

 って、実在する脚本家!?  謎だ。とっても謎だ。
 どうも、誰かが一時的なペンネームを使っている可能性があるなぁ...。

 そして、今回残された一番の謎は...

「ちゃばしらたつこ」は実在するのか!?
 少なくとも日本に茶柱姓は存在するのか!?

 かなーり謎だ。誰か知っている人がいたら教えてちょんまげ(死語)


 来週は「予知る(しる)」実は短編の中でももっともオカルト的な色合いが濃い短編。ってかこれって本当にオカルト。オカルト色を損なわないドラマに仕上がっていることを希望するぞ。

 で、フカキョンは“どっち”の役だ?イメージ的には被害者の方なんだが?
 潔く死んでくれ(ぉ

KISSして(DVD付)

2007年11月16日金曜日

船場吉兆、こいつらだけは許せない。

 賞味期限改ざんとか消費期限改ざんというレベルじゃなくて、会社の姿勢としてこいつらは許せない。

船場吉兆を家宅捜索
船場吉兆強制捜査へ 偽装会社ぐるみ


というわけで、明日の天声人語はこんな感じになるかもと予想してみた(嘘)
天声人語風メーカー URL→http://taisa.tm.land.to/tensei.html
【天声人語】
船場吉兆は「全責任はパート女性にある」と主張している。しかしちょっと待って欲しい。「全責任はパート女性にある」と主張するには早計に過ぎないか。

船場吉兆の真摯な姿勢が、今ひとつ伝わってこない。

例えばパートのおばさんからは「取締役に賞味期限を延ばすよう指示された」と主張するような声もある。

このような声に船場吉兆は謙虚に耳を傾けるべきではないか▲

思い出してほしい、過去にも何度も船場吉兆はパートのおばさんの叫びを無視している。

船場吉兆はパートのおばさんの「取締役に賞味期限を延ばすよう指示された」という主張を間違いであるかのような発言をして、批判を浴びた。

確かにパートのおばさんには口が軽いという問題もある。だが、心配のしすぎではないか▲

船場吉兆の主張は一見一理あるように聞こえる。

しかし、だからといって本当に船場吉兆は「全責任はパート女性にある」と主張できるのであろうか?

それはいかがなものか。的はずれというほかない▲

事の本質はそうではではない。その前にすべきことがあるのではないか。

船場吉兆は、未来を担う一員として責任があることを忘れてはならない。

船場吉兆の主張には危険なにおいがする。各方面の声に耳を傾けてほしい。▲

船場吉兆に疑問を抱くのは私達だけだろうか。

「全責任はパート女性にある」と主張したことに対してはパートのおばさんの反発が予想される。「取締役に賞味期限を延ばすよう指示された」という主張を支持する声も聞かれなくもない▲

船場吉兆もそれは望んでいないはず。しかし船場吉兆は責任転嫁もはなはだしいである。

「全責任はパート女性にある」と主張する事はあまりに乱暴だ。船場吉兆は再考すべきだろう。

繰り返すが船場吉兆は責任転嫁もはなはだしいである▲

船場吉兆の「全責任はパート女性にある」と主張したことは波紋を広げそうだ。今こそ冷静な捜査が求められる。
わ、笑えぇねぇ!!

 まぁ、三田牛なんてのは、大分から神戸に出荷された肉牛の半年後の姿で、半年出荷が早まったと思えば特に問題もないわけ・・・ではないか(笑)
 以前、高井戸にあった高級スーパーは販売した松阪牛が雄牛だったことが消費者の指摘でわかって閉店に追い込まれましたからね。信用というのはそれだけ大事なもの。

 それを若鳥専門店から購入した鶏肉を地鶏と表記しておいて、偽装がばれたら「肉屋にだまされた」ってどういうことだ?
「吉兆に『地鶏』とは言ってない」 鶏肉店主が証言

 それにパートタイマーに全責任って、普通の会社組織だったらパートが問題起こしたらそれは雇用者の責任でしょ?もしかして、そのパートは管理職だったんですか?(苦笑)

 正直いって、過去最悪の食品偽装会社だろう。こういう会社は絶対許してはならない。破産するしか道はない。



2007年11月15日木曜日

【小説】クワイエットルームにようこそ

 休日に家の近所の本屋に何件か行ったが、この本、売り切れだった。他の松尾スズキ作品はあったりするのだが、「クワイエットルームにようこそ」はなかった。

 余談だが、最近の人気を象徴しているのか、蒼井優の写真集「トラベル・サンド」が平積みで売られていて、しかも立ち読み用まであったのでついつい一目を忍んで(笑)手に取り、内容を確認してしまった。

 これはいい!(爆)

 アイドルの写真集でもなければエロい写真集でもない。すごーく自然な女の子が風景の一部となっている。清々しい空気が満ちていて、まるで開いたページからマイナスオゾンが噴き出しているような、そんな写真集。自宅に持ち帰ってゆっくり眺めていたい衝動に駆られたが、おぢさんにはちょっと恥ずかしい。却ってエロい写真集の方が「おぢさん助平ですから!」と開き直ってレジに持っていけそうだ。

 ここはやっぱり1500円以上送料無料でアマゾンか?(笑)

 閑話休題。「クワイエットルームにようこそ」は火曜日の帰宅時、会社最寄駅の本屋で発見。今月はお小遣いが厳しかったことも忘れ、ついつい買ってしまった。まぁ470円だから昼食1回我慢すれば・・・できるわけねぇし(苦笑)

 電車に乗って早速読み始めたら、導入部から笑劇衝撃的な場面で「こりゃ、ハードル高いかも?」って思ったが、その後はまったく問題なし。ってか、映画以上にスピード感ある展開。

 もともと文庫本にして150ページ弱の作品なので、映画化に際してディテールを追加こそすれ割愛した部分はほとんどなし。

 まるで、ナース山岸が持ってきた流動食のように、映画以上にスピード感を感じる展開。そして、著者=監督・脚本だけに設定、登場人物ともにイメージの乖離がなく、両方とも見事にその世界観が描かれています。

 そして、何が凄いかって大竹しのぶ。

 スマン。正直スマンかった!

 映画評で「ちょっと残念」なんて書いて悪かった。

大竹しのぶの演技は完璧!!

 なるほど、原作の西野のキャラを把握した結果があの演技か!すごいぞ大竹しのぶ。西野の嫌悪感を抱くキャラクタを完璧なまでに表現し切ってる。気持ちわるぅぅぅい!!(爆)
 いや、ホメ言葉。小説読んでるだけで、本から大竹しのぶの姿をした西野が抜け出て来そうだ。こりゃ、貞子もビックリ!!

 特に最終章「わたし」は展開も面白い。トイレで明日香とミキの距離が離れて行き、クワイエットルームで再び二人の気持ちが重なる様がうまく表現されている。なるほど、ミキが「おーい」と言って、明日香が応えて二人して涙したのは再び距離感が縮まったからだったのか。

 うん、もう1回内田有紀と青井優の演技を確認してみたくなった。DVD発売まで待つか、来月まだ上映していたらもう1回行くか?前回は最前列右端の悪条件だったからなぁ...

 テーマがかなり重いのに、文体は軽いのですんなり読めるし、明日香の一人称で描写されているから、共感もし易い。一人称小説は映画化すると失敗することが多いが、そういう意味では内田有紀は実に巧く演じていたと思う。監督と事前にとことん演技を突き詰めた成果だろう。

 映画を見てから原作を読んでも、原作を読んでから映画を見ても期待を裏切られることはないだろう。強いて難点を言えば、映画と原作の相乗効果で悪夢を見てしまったくらいか?(苦笑)

 西野、夢にまで出て来るな!!(爆)


クワイエットルームにようこそ (文春文庫 ま 17-3)

【ドラマ】ガリレオ 第五章「絞殺る(しめる)」

 満を持して?の大後寿々花ちゃん登場。しかもセーラー服。王道だ(謎)。ちなみに私の娘と同い年だったりする。筆者がロリコンでないことは一応?宣言しておくが、娘の中学校はセーラー服ではない(ぉ

 大後寿々花と言えば、やっぱりセクシーボイスアンドロボの“ニコ”なのだ。やっぱりと言いつつ、視聴率は「ハタチの恋人」並みに(爆)低かった番組なので、“ニコ”としてのお茶の間の認知度はそれほど高くないかも知れない。

 一方で高視聴率番組だった「Dr.コトー診療所」では島民の女の子としてちょこちょこ顔を出してるし、「ごくせん」ではヤンクミの子供時代を演じていたりするのだが、それでもやっぱり大後寿々花はニコなのだ。

 木皿泉がニコ(二湖)だから姉は一海に違いないと原作に出てこない姉を作ったのはこの際どうでも良いし、だったら3人目が生まれたら三池かよってツッコミをしてもしょうがないし、両親が塚本晋也と片桐はいりというトンデモナイ配役だったことは記憶にとどめる必要がない。

 個人的に一番好きなエピソードはりょうがゲスト出演した“Voice 6 ZI”だったりするのだが。
「花屋じゃないよね?」が最高(笑)

って、何の話だっけ?

 まぁ、日曜午後9時で明石家さんま+長澤まさみの視聴率7%と、火曜午後10時で松山ケンイチ+大後寿々花の7%は背負った罪の重さは全く違うと言っても過言ではないかも知れないのだ。

 というわけで(え?)、ガリレオもついに第五話。折り返し点に到達である。

 実はこの日、会社の最寄駅の駅前の本屋で「クワイエットルームにようこそ」の文庫本を発見し、電車の中で読みながら帰宅した。そしてガリレオを観て、ベッドの中で「クワイエットルーム~」の残りを読んで寝たら、私のただでさえ記憶容量に限界がある脳みそに二つの情報が混信状態で記憶されてしまった。

 夢の中で大竹しのぶが水野美紀に「生きるってね、すごーく重いことなのよお!でへぇへぇえ!!」って説教していた(爆)

 ま、意味合い的には間違ってはないな^^;

 そう簡単にあっちの世界へ逝ってはいけないのだ。あそこまで大がかりな自殺のアイデアを考えるだけの頭脳があるなら、その発想をもっと家族で生きていく方法に向けた方が良かっただろう?
 とは言っても、推理小説的にはあっちの世界で誰も行かないことには話が始まらないというのは確かにあるが。

 さて、青白きインテリさんがこの回のレビューの中
 この作家の作風なのかも知れないが、少なくともこのガリレオシリーズにおいては、まず湯川が謎解きをするためのトリックが最初に考え出され、そこにまるで添え物のようにストーリーが付け足される、といった形で創作活動がなされているのではないか。だから殺人が起こったとして、そこにいたる人間の感情や動機は極めて淡白にしか描かれない。そう、まるで犯罪がどうやって為されたか、ということにしか興味がない湯川のように。
と指摘されているが、まさにそのとおりだろう。

 私が読んだ他の作品においても、最初にラストのアイデアがあって、それに向けて予定調和的に話が進む傾向は強いと感じる。ただし、人間ドラマの描写が苦手なのではなく、ガリレオシリーズがもともと怪現象に思えるトリックを科学的に解明する短編小説という形で書かれているからだろう。実際「容疑者χの献身」はトリックよりも登場人物の心理に重きを置いて書かれている感じがする(この作品は「本格推理小説ではない」という議論が文壇であったらしい)。

画像 だから、このドラマでは短編小説を再現するだけなら一時間持たないと思える作品に如何に人間ドラマを盛り込むかが、演出・脚本の腕の見せ所だろう。そこで今回は「天才子役」大後寿々花の登場となった。

 原作との設定の違いは、容疑者宅がペンションではなく小さな町工場だったことくらい。そして原作は湯川の推理までで話が終わる。

 それから、原作の妻が限りなく共犯に近いのもテレビとは異なっている。テレビドラマでは妻のアリバイを長野県と都内の距離で証明したが、原作は「犯行時刻」に妻が買い物をしたり喫茶店に入ってレシートを残していることでアリバイが成立する。普通の主婦なら自宅にいる時間が長いのでなかなか完璧なアリバイというのは証明できないかも知れないので、テレビドラマの移動時間でアリバイを証明する方が自然だ。原作は妻が夫の行動に勘付いて意識的に外出してアリバイを作っているが、これだと保険金詐欺容疑が掛けられる可能性があるだろう。

 それに夫が自殺しそうだと感づいて自主的にアリバイ作りをするというのはストーリーとしてはちょっと感心しない。普通は徒労に終わるとしても自殺を思いとどまらせるような努力をするだろう?

 ただ、じゃあ貴子(水野美紀)が「まったく何も知りませんでした。」では何の捻りもないわけで、その捻りを入れたというか捻くれた秋穗(大後寿々花)中心のドラマにしたところは今回ドラマ的に成功したと言えるだろう。

 長野在住の中学生、秋穗が簡単に一人で東京まで出てくるという設定はちょっと気になったけどね(笑)

 大後寿々花。さすがは既にハリウッドデビューを済ましている「天才子役」。今回は大後寿々花に始まって大後寿々花に終わった。その存在感だけで他の出演者をみーんな食っていた。恐るべし、大後寿々花。
 将来どこまでその才能を伸ばすか大いに楽しみだ。



 さて、来週は堀北真紀がゲストで「夢想る(ゆめみる)」、再来週は深田恭子で「予知る(しる)」と続く。原作の「予知る」は「予知夢」の中では一番面白いと思った話だが、これに深田恭子が出演するってことはもしかしてあの役???ええ~っ!?って感じだ(爆)

 そして第八章が、「探偵ガリレオ」と「予知夢」を通じで一番面白いと思った「転写る(うつる)」(これの実験をテレビでちゃんと再現したら凄いぞ)、第九章は「霊視る(みえる)」(これは純粋にトリックなんだが・・・)、第十章(最終回?)がド派手な「爆ぜる(はぜる)」(これもテレビで再現したら凄い)と続く。

 「転写る(うつる)」と「爆ぜる(はぜる)」は楽しみだ~!
 来週のホマキのセーラー服も楽しみだけど(ぉ



探偵ガリレオ (文春文庫)

2007年11月10日土曜日

【映画】QR:なぜミキは明日香に涙したか?(ネタバレ)

��Rって書くとERっぽくてカッコイイな♪(ぉぃ

 以下、これから「クワイエットルームにようこそ」を観に行こうと思ってる方は読まないように(笑)
 ちょっとでもQRに興味が湧いたら、ぜひ映画を見てね!



 某SNSのコミュで、QRのクライマックスのシーンについて以下のような質問があった(若干編集あり)。
明日香が西野に部屋を荒らされ、癇癪を起こそうとした時、ミキは明日香を止めます。
その時、明日香はミキに「触るな。バケモノ!」と言って殴ります。
その後、明日香が再びクワイエットルームに入れられた時のシーンで、ミキは涙を流しながら「おーい。」って声をかけていました。

なぜ、あんなひどいことを言われたのに、ミキは泣いていたのでしょうか?

 この映画の核心部分だ。私も遅ればせながら映画を見て、このシーンの意味を考えてみた。

 考察の前に、ネットで調べると原作と映画には以下の違いがあった…って、原作を買って読みたいところだが、今月は既に「容疑者χの献身」とか単行本まで買ってしまい、お小遣いがピンチなのだ(爆)

原作と映画の相違点違っていればツッコミ歓迎!
○ ミキが拒食症になった理由
原作明かされない(トイレでは黙って立ち去る?)
映画「自分が1食、 食べなければ、世界のどこかの人が1食、食べられる。 そのシステムに気づいたとき、食べ られなくなったの」

○ 明日香がミキを殴った時の言葉
原作「精神病院の入院患者に対して絶対言ってはいけない言葉を言ってしまった」
映画「触るな。バケモノ!」

 原作では読者は婉曲的な表現から明日香が何を言ったか容易に連想できるが、映画だとそのものズバリになるので、苦肉の策で言い換えしたものと思われる。
 場面的には明日香がそのものズバリの発言をしても、それがすぐさま差別問題になるとは思えないが、全国公開のエンタメ性が強い作品である以上やむを得ない選択なのだろう。

私なりの解釈

 ミキ(蒼井優)は頭が良くて鋭い感性の持ち主。だから映画の冒頭に明日香(内田有紀)をクワイエットルームで見た時に「自分と同じ類の人が来た」と判断したのだろう。
 ミキは自分が食事を摂るだけの資格がない人間だと思っている。つまりはほぼ自殺願望者なわけだ。しかしながら同時に理性も持ち合わせているので、体重を増やして退院しようと努力もしている。明日香は、そんなミキの理性的な側面しか知らず、体質的に食事が摂れないだけの自分と同じ“正常者”だと判断していた。実はミキの判断が正しく、明日香は誤解していた...。

 その一方、明日香はミキから提供された情報(だったよね?)で「西野(大竹しのぶ)は過食症で食べては嘔吐する“異常者”だ」と認識していた。ただし、映画の中で西野が嘔吐するという場面は一度も出てこない(ここはツボだね)。

 そして、後半の問題のトイレのシーン。扉の向こうで嘔吐しているのが西野だとばかり思って、借金を返す話を始めた明日香は、扉を開けて出てきたのがミキだと知って驚く!
 「拒食症の自分が食べられないのに、過食症で食べては嘔吐する」と西野を忌み嫌っていたはずのミキが実は嘔吐していた!
 これだけでも明日香は「ミキは西野と同じ異常者だ」と思うだろうね。

 ところが、それに追い打ちをかけるようなシーンが続く。

 明日香に嘔吐していることを知られてちょっと自虐的になったのか、あるいは自分と同類である明日香なら甘えても良い ― 自分が苦しんでいる理由を話しても良い ― と思ったのか(多分両方かな)、ミキは明日香に拒食症になった理由を話し、明日香は自分と同類だとを告げる。

 このシーンの蒼井優の演技が本当にゾッとする。蒼井優は黒い衣装にドレッドヘアで厚化粧という出で立ちで、りょうに負けないほどの鋭い視線でガン飛ばしまくるんだけど、明日香に「システムに気づいたとき~」なんて話しかけている時は不気味さまで漂わせている。

 優ちゃん怖すぎ!!この映画の中で一番怖いシーンだぞ、ここは。

 正常だと思っていたミキが実は西野と同じ“異常者”だった。さらにそのミキから同類扱いされた。明日香大ショック!!

 で、我にかえると再びクワイエットルームで5点拘束。明日香はなぜまたここにいるのか、冷静に思い出す。

 信用していたミキに裏切られ、打ちひしがれて自室に戻った明日香が見たのは、明日香のプライベートを詮索して土足で踏みにじる西野の姿。コモノ(妻夫木聡)から明日香への差し入れを全部ぶちまけ、明日香の大事な銀のパンプスを履き、鉄ちゃん(宮藤官九郎)が書いた手紙を読み上げる西野。鉄ちゃんの手紙には、病院に運び込まれた日に明日香が「自分は生きる価値がない。死なせて」と喚いて睡眠薬を大量に摂取した結果、昏睡状態に陥ったという衝撃の事実が記されており、その事実を指摘してはしゃぐ西野に明日香は逆上、止めに入ったミキに「触るな。バケモノ!」と叫び殴り倒す・・・。

 大竹しのぶの不愉快極まりない演技。さすがと言えばさすがだけどね(汗

 結局、明日香は自分に自殺願望があることは紛れもない事実だと受け止める。自分は本当にミキと同類だった。一方でミキは、自分が明日香に言った言葉が、明日香の感情の起爆スイッチを入れたことに気付いたのだろう。ミキが自分の本音を話したのは明日香が初めてなのかも知れない。

 明日香とミキは同類なので、明日香がミキを殴った行為は、言わば自分自身を殴ったのと同じということ。それが自分の甘えから出た言葉に端を発していることを後悔してミキは涙したのではと思う。
ミキは見かけはクールだが、実は優しいコなのだろう。

 この「おーい」のシーンで二人はとても穏やかな表情をしている。特に蒼井優はそれまでの鋭い目つきが優しい眼差しに変わっている(ほとんどイッてる目つきで演技してるからね)。明日香が微笑み、ミキが涙するのは、普通なら立場が逆だと思うが、明日香には感謝の気持ちが、ミキには謝罪の気持ちがあったということだろう。明日香の誤解が解け、本音のレベルでお互いに共感できたということじゃないのかな?



 物語は、その後明日香が面会に来た鉄ちゃんに「『鬱陶しい』と言って」と頼んで実際に言われてちょっと嬉しそうにした ― 本当の自分と向き合う、自殺願望を克服して生きる覚悟ができた ― シーンにつながる。そして明日香の退院日。普段は退院患者の色紙にメッセージを書かないミキが赤い字で絶交を意味するメッセージを書く。閉鎖病棟での絶交は外の世界では信頼関係の証だろう。

 内田有紀や大竹しのぶが弾けまくってる中で、蒼井優は意外な程全面に出る場面は少なく、物静かな役どころ。しかし、このドタバタコメディの中でクールに演技して大竹しのぶに負けないインパクトを与える役を演じる蒼井優はやはり凄いというしかない。その蒼井優を起用した松尾監督も恐るべしだろう。


クワイエットルームにようこそ シナリオ&アーツBOOK

2007年11月8日木曜日

【映画】クワイエットルームにようこそ

「シネカノン有楽町2丁目」にようこそ
満席の映画館にようこそ
最前列にようこそ

・・・2時間弱頑張った私の首を褒めてあげたい(笑)


 ほんっとに久々に映画館で映画を観ました。だいたい封切りをすぐ見たいという欲求はなくて、普段はDVDレンタルで済ませちゃいますからね。

 午後は客先で会議があって終了後そのまま帰宅だったんで本当はもっと早く映画館へ行けたんですが、30分前なら余裕だろうと思って油断したのが間違いで切符購入時は残り12席。入場料が1000円だったこともあったのか大盛況でした。席は最前列の右端。
 客層は圧倒的に女性客で後はカップル、男性単独はかなりの少数派だったような?(笑)

 ま、まさかみんなクドカン見に来たのか!?

 台形に歪んだ画面に映る予告編を見ながら「字幕付の洋画じゃないことだけが救いだ」と余裕こいて来たことを後悔しました。しかし、始まってすぐに映画に引き込まれてしまって、歪んだ画面も気にならなくなり、あっと言う間の2時間弱でした。

 傑作です。素晴らしい作品でした。

 この映画、OD(オーバードーズ:薬物過剰摂取)で精神病院の隔離病棟に運びこまれた主人公、佐倉明日香が退院するまでの14日間を描いています。
 明日香がクワイエットルームで目を覚ますところからはじまり、その記憶を取り戻していくとともに、回想シーン等からどういう半生(それはもう半端でない程の転落人生)を送ってこの病棟に行き着いたかがわかって来ます。

 とにかく下品な下ネタ(NGな人は要注意です)、ドタバタ、ギャグ炸裂、スラップスティックなシーンの連続で、非常に重い話のハズなのに滅茶苦茶笑わせてくれます。クドカンは特に下劣でお尻は出すは、オナニーするは、着衣ながら内田有紀にピストン運動(ぉ)するは、その他にもゲロは出てくるは、鼻水はズルズル垂れるは、大量出血はあるはで、エログロナンセンスなこと極まりなし(地上波で放送する時はその辺はかなりカットされるかな~って、カットすると短編映画か!?)

 それが、クライマックスで明日香がクワイエットルームへ来た真実がわかるシーンでかなりシリアスになり、そのままシリアス基調で終わるかと思ったら最後にバカ笑い!(最後のシーンは原作にはないそうです)。

 下手に登場人物に感情移入すると裏切られるので注意が必要。かなり重い副作用付きだけど、二日酔い後の酔いざめスッキリ(?)のドラッグムービーってところでしょうか?(笑)

● 出演者について(独断と偏見で抜粋)

内田有紀(佐倉明日香)
 文字通りの「汚れ役」です。前半は乾いたゲロを顔や髪に張り付けたまま。特殊メイクもすごいの一言。よくもまぁ、ここまで最悪な主人公を演じたものです。その心意気に拍手。かつてのアイドルがここまで出来るのかとちょっと見なおしました。

蒼井優(ミキ)
 本作中、拒食症患者が3人出てきますが、本当に拒食症に見えるのは蒼井優だけです。ちょっとニヒルで達観したようなところがあり、セリフの喋り方は気だるい系です。今回は眼力がすごいので、終盤に本性を現わした時はちょっと背筋が寒くなりました。普通に見えて実は異常。やっぱり蒼井優はすごい。

画像平岩紙(ナース山岸)
 個人的に今回一番のヒットです♪
 超癒し系な看護師役。大人計画で一番贔屓な女優なので期待していたんですが、期待どおり。って言うか、萌えました。萌えまくりです(笑)。本作品中一番の癒し系にして萌えキャラです!
 明日香に流動食の説明をするところや、クロネコヤマギシするところもとても可愛いです(^ワ^)

りょう(冷酷ナース江口)
 冷徹な看護師役なんですが、結構好きですね。クールビューティさを如何なく発揮してくれます。ステンレス人間に変身するところと、過去に重傷を負ったというシーンは爆笑モンです。

妻夫木聡(コモノ)
 ただただ馬鹿です(笑)。入院患者以上に異常な役。ここまでキレた妻夫木は空前絶後となるかも?

徳井優(白井医師)
 爆笑です。出演はほんの少しですが、登場シーンが強烈!!
 ちなみに声はアフレコです。

庵野秀明(松原医師)
 絶対死んでるだろ、あれは(爆)

大竹しのぶ
 個人的にはちょっと残念。役柄的にまったく感情移入できなかったからかな?
 演技自体も「大竹しのぶならこれくらいはやるだろうな」という程度の演技でした。

画像


 これだけ重い話でこんなに笑って良いのかよってくらい笑いました。もちろん心にズシンと来るんですが、ラストの後味が良いので見終わった後はなぜか爽快で元気になれます。
 見て損はありません。1000円だったので十分おつりを貰った気分でした。そのおつりでパンフ買いました(笑)
 家族みんなでという映画ではありませんが、夫婦、カップルで観に行けば、楽しめるし鑑賞後の会話もはずむと思いますよ(ただし映画の後食事ってのはNG)。

そうそう、
全国の平岩紙ファンは絶対観るべしっ!(爆)
何人いるんだ?

■ 共感したレビュー
(´-`).。oO(蚊取り線香は蚊を取らないよ)
↑もろにネタばれなので鑑賞予定の方は注意

映画「クワイエットルームにようこそ」公式サイト

特集『クワイエットルームにようこそ』

クワイエットルームにようこそ (文春文庫 ま 17-3)

2007年11月7日水曜日

【ドラマ】「ハチミツとクローバー」がTVドラマ化!

 個人的には映画版はかな~り微妙だった「ハチクロ」が来年1月8日からフジテレビ火曜午後9時枠でドラマ化だそうです。

「ハチクロ」ドラマ化!成海璃子が“飛び級”女子大生に挑戦

 同じくフジテレビが製作したアニメ版はかな~り面白かったんで、ドラマ的には今度は期待できるかなとは思うんですが、花本はぐみ(はぐちゃん)役が成海璃子!?

…微妙(爆)


 成海璃子は好きです。演技巧いですしね。どちらかと言えば、「受験の神様」の菅原道子みたいな役よりもっと感受性豊かな役の方が似合うと思います。理知的な雰囲気は十分ありますけどね。そういう意味でははぐちゃん役はかなり合うかも知れません。

 ただ、問題は15歳の年齢と163cmの身長。

 映画版で蒼井優は160cmの身長では、はぐちゃん役はイメージが合わないことを理由で何度も辞退したそうですが、監督から低年齢の子役を起用するとロリコンになってしまうということで説得されたようです。結局、蒼井優はとても柔らかい雰囲気と内気で人見知りな性格を非情に巧く表現した独自の“蒼井はぐ”を演じたわけです。

 成海璃子の場合、大人びた顔で大学生といわれてもあまり違和感がないかもしれないし、理知的な雰囲気は十分だけど、はぐちゃんらしい雰囲気をどうやって出すのか?

 まぁ“天才子役”ですから、これからどういうはぐちゃんを身に纏うのか、あまり先入観は持たずに期待したいと思います。

 成海璃子以外の配役は竹本祐太をジャニーズJr.の生田斗真が演じる以外はまだ未定だそうです。しかし、これでテーマソングをスガシガオかスピッツの曲になる可能性は消えたな...

 ちなみに、私の脳内イメージは「ハチクロ」の実質ヒロインの山田あゆみ役は新垣結衣しか考えられないんですが。主役じゃない連ドラ出演はもう無理?

 ちょっと“美乳”と言うには成長不足かも知れませんけどね(爆)


ハチミツとクローバー スペシャル・エディション (初回限定生産)

2007年11月6日火曜日

【ドラマ】ガリレオ 第四章「壊死る(くさる)」

 今回は殺人トリックは原作の「壊死る(くさる)」と同一なものの、設定はまったくのオリジナル。なぜオリジナル設定にしたのかは簡単に想像できます。原作の凶器が比較的入手しやすいので模倣犯が出てくることを危惧したんでしょう。

 というわけで、今回は原作に捉われずに楽しめました…けどね...(笑)

 脇が甘いぞフジテレビ(爆)

 今回の場合、いきなり犯人が殺人を犯す場面から始まるのは無問題ちゅーか、かなりグッドです。

 ただねぇ、原作は前例がないから壊死と心臓麻痺の因果関係を結び付けられない=凶器がわからない、という前提ですからね。何度も人体実験して死体に共通点ができちゃまずいっしょ?

 せめて、動物実験にするべきです。

 それから犯人が内海を殺そうとするのもまずいっしょ?幾ら事件として追っているのが内海刑事(柴咲コウ)一人だとしても、その内海刑事が心臓麻痺で死んで胸に壊死があった日にゃあ、本庁が総動員して捜査はじめまっせ!

 しかも睡眠薬飲ませてお風呂で心臓麻痺起こさせたら警察が疑うに決まってますからね。それで宿泊名簿や内海刑事が宿泊した経緯を捜査すれば簡単に容疑者に行き着くと思うんですが?

 踊る大捜査線を製作したフジテレビとは思えないくらい警察をバカにしてません?
 第二章で原作は死後3日ほどで発見されたOLの死体が4週間も発見されなかったみたいな杜撰な設定があったけれど、今回もなんだかかなり杜撰です。

 まぁ、内海を殺すつもりじゃなくて、後で夜這いに行くつもりなら、内海の部屋のキーを開けてあげてから自分の部屋のカードキーとすり替えて後から部屋に侵入するというトリックは実用性がありそうですが(ぉぃ

 そうは言っても湯川(福山雅治)と田上(香取慎吾)の駆け引きなど、ドラマ的には結構楽しめました。それから栗林(渡辺いっけい)は被害者でもないのにかなーりクサッてましたね(笑)

 ついでにいきなり死んじゃう女子大生はこの人でした(笑)。いやぁ、乳首が見えるんじゃないかとドキドキでした(爆)。最近は“優”の方が好きだけど“そら”もイイっす(ぉ

 つーか、殺すより夜這いした方がいいっしょ?(ぉぃぉぃ

 さて来週のサザエさんは「絞殺る(しめる)」です。未来の大女優候補、大後寿々花ちゃん登場ですね。「セクシーボイスアンドロボ」は視聴率は散々だったけれど、演技力はかなりのものです。期待しましょ。って、もちろんプールのシーンはありませんよ。つーか、わたしゃロリコンじゃありませんから(爆)

あらすじ(公式サイトから)
ある豪邸の室内プールで若い女性の水死体が発見された。両親が旅行に出かけていた間に起きた出来事らしい。検死の結果、死因は心臓麻痺によるものと思われた。だが、何故か胸の皮膚の一部だけが壊死していた。そのことが気になって湯川(福山雅治)のもとを訪れた薫(柴咲コウ)は、何故皮膚が壊死したのか、と彼に尋ねた。しかし湯川は、「それは物理学の範疇じゃない」などと言って薫を追い返してしまう。

ある日、某大学で開かれた物理学会での講演を終えた湯川は、ひとりの学生に呼び止められる。講演の内容に感銘を受けた、というその学生の名前は、田上昇一(香取慎吾)。その大学の院生だった。田上の名前に覚えがあった湯川は、記憶をたぐり、ひとつの論文を思い出す。その論文の内容に興味を持っていた湯川は、田上に名刺を手渡すと、いつでも連絡してくれ、と言って彼と別れた。するとそこに、薫が現れる。水死した女性・篠崎怜子(蒼井そら)は、この大学の学生だったのだ。

湯川の姿を見つけた薫は、再度彼に相談を持ちかけたが、全く取り合ってもらえない。そのとき、ふと掲示板を見た薫は、そこで “皮膚疾患の先端技術”という文字を見つける。皮膚が壊死した原因がわかるのではないかと思った薫がその研究室を訪ねてみると、そこにいたのは白衣姿の田上だった。薫から事件の話を聞いた田上は…。



容疑者Xの献身.

2007年11月5日月曜日

「逆ギレ辞任だ」 民主内から批判の声

 なんだか最近、そういう批判を聞いた覚えがするんですが(笑)



 流行ってもない言葉を流行語だと強弁したマスゴミは今回どーするんでしょうね?

小沢一郎氏辞意表明にネットで「オザワる」と皮肉
 小沢一郎民主党代表の突然の辞意表明を受け、ネットでは「アベる」「アサヒる」に続き、「オザワる」という言葉がささやかれている。..........≪続きを読む≫



2007年11月1日木曜日

【映画】ニライカナイからの手紙

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 “直球勝負”の佳作。

 この映画、ストーリーの複雑さとか、意外性とか、ひねりなどを求める人にはお薦めできない。って、いきなり「お薦めできない」って書いてどうする?<自分(苦笑)

 多分、その部分でこの映画の評価は二分される。ネットでレビューを読むと評価がかなり両極端な気がする。この映画に作為を感じる人はきっといつも作為的な映画に毒されているんでしょうねぇ...。

 私はと言えば、この映画のDVDをしっかり買ってしまった。蒼井優の記念すべき単独主演作品としても手元にずっと置いておきたい1本だ。映画館で観ていたらきっと蒼井優に萌え死んだに違いない(ぉぃぉぃ

 野球で言えば「ど真ん中の直球勝負」なストーリー。熊澤監督は配球バレバレでの勝負を指示している。もちろん、蒼井優という邦画界期待のエースが、初先発のマウンドに立っているからだ。

 その蒼井優の演技は「花とアリス」でも自然体だったが、この映画でも自然体。いや、自然体と言って良いものかどうか? 不自然と思えるほどに自然だ。

 まず、DVDのジャケットやメニュー等で使われている写真がパッと見「本当に蒼井優か?」と思うくらい衝撃的。決してノーメイクではないのだが、沢尻エリカや長澤まさみ、特に綾瀬はるか(笑)辺りだったら絶対NGだろう。蒼井優はもともと綺麗にとってもらおうという意識もないらしい。なんとも潔い。

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普通の高校生(でも可愛い{%heart2_a%})


 風希が島を離れるまでのシーンも実に自然体で、朝食、通学、学校生活、放課後と竹富島の高校生がどんな日常を送っているかが違和感なく伝わってくる。田舎の普通の娘を演じさせたら蒼井優の右に出る者はいないだろう。

 それでも蒼井優はチームプレイに徹している。彼女の一挙一動に目を奪われるが、決してスタンドプレイではない。換言すると、映画の中に“女優・蒼井優”は存在していない。映画の中で息づいているのは竹富島に住む安里風希という女の子だ。

 また、この映画は出演する“プロの俳優”がかなり少ない。蒼井優(安里風希)、平良進(安里尚栄:風希の祖父)、南果歩(安里昌美:風希の母親)、金井勇太(海司:風希の幼馴染)、かわい瞳(鳩山レイナ)、比嘉愛未(美咲:風希の幼馴染)、中村愛美、斎藤歩、前田吟。それに織田哲郎がカメオ出演しているぐらい。他に多数出てくる出演者はほとんどが演劇未経験者。子役は沖縄県内でオーディションを実施して起用。高校の先生や生徒、竹富島の島民は実際の先生であり生徒であり島民だ。竹富島郵便局はセットだが、郵便局員は実際の郵便局員。だから子供たちのシーンや、島民達のシーンはかなりの学芸会なのだが、監督はそれで良しとしてしまっている。

 制作費がなかったと言えばそれまでかも知れない。だが「観客に実際の竹富島の生活感を感じてもらおう」という意図があったのではないか?

 そんな中にも溶け込んでしまう蒼井優はすごい。「どんど晴れ」の比嘉愛未(これが女優デビュー作)の方が沖縄出身にもかかわらず浮いて見えてしまう。 ― 彼女は蒼井優のファンらしい。がんばれ、愛美ちゃん。

 というわけで、名だたる名優が出ているわけでもない。ストーリーにも捻りはない。コミカルなシーンもほとんどない。じゃあ竹富島の美しい自然を徹底的に映しているかというと、映画の中盤は東京で話が進むし、竹富島の映像も曇天でのシーンが多い。

 それでも、この映画には「うつぐみの心」を持った竹富島の島民の気持ちがぎっしり詰まっている。その代表としての安里風希の3年間の成長を丁寧に描いた、暖かく切ない物語になっている。

画像
どうして話を聞いてくれないの?



 以降、いろいろと思ったこと(ネタバレあり)

● 題名からしてネタバレでしょ?
 題名の「ニライカナイ」の意味を知っている人には簡単に結末が予想できてしまう。たとえ知らなくても冒頭で安里昌美(南果歩)が風希へ「ニライカナイ」について説明するシーンでかなりの人が察してしまうだろう。熊澤尚人監督の翌年の作品「虹の女神 Rainbow Song」では、冒頭にいきなり核心部分を提示している。だから「ニライカナイからの手紙」でも積極的に結末を隠すつもりがなかったのだろう。
… この感想は最初冒頭に書いていたのだが、ネタバレなのでここに移した(笑)

● 有り得ない?物語の背景
 ストーリーの大前提である「風希が母と別れて20才になるまでの13年間、母親の消息がわからない」という設定はかなり無理がある。

 安里昌美と安里尚栄は実の父娘と考えるのが自然。昌美は夫が他界した後、実家で生活していたと考えられる。母の消息がまったく漏れ伝えてこないということは父方の親戚は竹富島近辺の人ではないということだろうか?

 余談だが、父の遺影の人は特典ディスクに出てくるので、竹富島の方のようだ。ご愁傷様(違)

 少なくとも父方の祖父母は早くに他界してしまっているのか?
 ただ、昌美を演じる南果歩の八重山方言の下手さ加減(と、待ち合わせ場所に東京を選んだこと)で、実は昌美は他所から来たという推察もできるにはできるが...。

 一方で、尚栄だけでなく島の大人たち全員が昌美の望みを叶えようとしていたはずだ。人口300人程度の小島だけに、島民全員が昌美の希望を叶えようとしない限りこの話は成立しない。海司の両親(映画には出てこない)も海司を通じて風希の動向を尚栄に伝えていたのだろう。だから尚栄は風希が相談に来る前に内容を知っていた。尚栄が寡黙なのは、風希に真実を話せない辛さからだろう。風希が東京に旅立つ日に神様に祈る尚栄の姿が、彼の優しさと風希への深い愛情を現している。肝心の20歳の誕生日に手紙を風希に渡すタイミングも逸してしまうのも彼の辛い気持ちからだ。寡黙で不器用だけど実はとても優しい祖父という役柄を平良進が巧く表現している。

 またまた余談ながら、平良進がメイキングではとても気安いおじいさんだったのでちょっとびっくり。「ちゅらさん」のオバァ役で有名な平良とみとは夫婦だそうだ。

 子供たちも、小学生の美咲が風希を泣かせるエピソードや20歳になった風希が帰省した際の海司の対応で、真実を知らないにしても感づいていたと思われる。

 現実的には有り得ない設定だが、舞台を竹富島にしたことで説得力を持たせたということだろう。って、そんな事を突き詰めて考えるだけ野暮かも?(笑)


● 映画全般を支配する色彩
 いかにも沖縄の離島をイメージするようなコントラストの強い明るい色彩で映されるのは冒頭の昌美と風希が砂浜で戯れるシーンぐらい。後はほとんど曇天下だ。実際に竹富島で撮影した期間が二週間で、メイキングを見ても雨の中で撮影しているシーンがかなり出てくる。蒼井優がメイキングでロケの前後にまったく予備日がないと言ってるのでかなりの強硬日程だったのだろう。

 ただ、風希が東京で写真を撮るシーンを見ていると意図的に映画全体のコントラストを抑えたとも思える部分がある。

 フィルム式のカメラの場合、カメラ雑誌への投稿写真に使うフィルムはリバーサルが主流だ。多くのカメラマンがコダクロームKR64のような比較的感度(ISO)が低く微粒子の外式リバーサルフィルムを使う。ラティチュード(露光の範囲)は狭いが、コントラストの高いはっきりした写真が撮影できるからだ。ところが、風希はずっとネガフィルムを使い続けている。ネガフィルムを使うと、コントラストが低い、柔らかく温かみのある写真が取れるからだろう。

 彼女の写真の作風が風希の性格、あるいは島民全体を象徴している気がするし、そうやって観ていると、映画全体のトーンも双方とも逆光の撮影が多いし、映像と風希の写真がシンクロしている気がする。

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上京した田舎娘


● 沖縄万歳の映画ではない
 風希が「写真の勉強をするために東京に行きたい」というのは「母は東京にいる」という設定と絡ませるための必然と言えるが、19歳の風希に送る手紙の待ち合わせ場所が石神井公園なのは意外だった。
 風希が高校を卒業をしたら東京に出てくるという前提で昌美が手紙が書いたとは思えないし、尚栄も「20歳になるまで島を出ちゃならん!」と常々言っていた。それでも風希をわざわざ東京に呼んだ理由は昌美が大好きな東京の景色を見せたかったからだ。しかも昌美の大好きな石神井公園の桜が開花するのは、風希の誕生日からさらに2ヶ月後になる。
 そして最後のシーンが風希が母親が好きだった桜を撮影する石神井公園のシーンだから、その後彼女が元気に東京で暮らしていることがわかる。

 設定自体はちょっと不自然な気がするが、ラストを沖縄でまとめて終りみたいな「沖縄万歳」映画ではなく、“夢を追うなら時に故郷を捨てる必要もある”というリアリティがある。


● お気に入りのシーン
・東京で迎える19歳の誕生日
 やっと慣れはしたものの、気持ち的にアシスタントの仕事だけで精一杯な風希のところへ海司が訪ねてくる。海司は風希へ母からの手紙を届ける以外にも、想いを告白する目的があったのだが、落ち込んでいる風希を見て励ますだけで帰ってしまう。
 海司としては、風希が色白で女っぽくなったとを褒めて、風希が喜んだら告白のきっかけにしたかったようだが、風希は「あんまり外出てないからね」とまったく海司の“下心”に気づかない。
 このすれ違い具合を金井勇太も巧く演じている。

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仕事に慣れて余裕の表情


・帰島した風希を島民が励ます
 個人的に映画中で一番のシーン。全員で風希にウソを付きながら成長を見守ってきた島民が、20才の誕生日に帰島して真実を知った彼女に次々に届け物を持って励ましにくる。
 以前「ペイ・フォワード 可能の王国」という映画で同じようなシーンを見てあまりの嘘臭さに興ざめしたのとは対照的な感動的なシーンだ。ー 「ペイ・フォワード~」はアカデミー賞俳優2人+天才子役の3人が出ていたのに最後に思いっきりぶち壊してくれた。

 この時の風希の表情がなんとも良い。風希は自宅に帰り着いてから3回泣く。実際のところ、帰島してからの20分間ほとんど涙を流しっぱなしだが、3回とも泣く理由が異なるので、蒼井優もそれぞれ違う表情をしてみせる。2回目に悲しさと嬉しさと感謝が混じったような複雑な表情で涙を流すのがこのシーン。引き合いに出しては悪いが、長澤まさみに辺りではこういう泣き分ける演技はできない。蒼井優の真骨頂と言える演技だ。

・二人の朝食シーン
 映画中、尚栄と風希の朝食シーンは3度出てくる。高校へ行く前の日常の一コマとして、二度目は風希が尚栄の反対を押し切って上京する朝、三度目は風希が帰島した翌朝。この三度目の朝食で二人が抜群の演技を見せてくれる。

 ほとんど泣き明かして突堤のポストの横で朝を迎えた風希が、それでも日課だった朝の道路掃きを終えて尚栄と朝食を食べる。風希は帰島した尚栄から母からの手紙を受け取ってすぐガジュマルの木の下へ行き、朝まで帰宅しなかったので、二人はほとんど会話を交わしていない。そもそも風希は母のことと上京を反対されたことで尚栄に対してわだかまりがあったし、昨日は尚栄の気持ちを察することができずに心ない言葉を投げかけて石神井公園に置き去りにしてしまった。尚栄にもずっと嘘を付き続け、東京できちんと手紙を渡し損ねた負い目がある。
 黙々と朝食をとりながら目でお互いの様子を窺う二人。前2回のパンフォーカス中心の朝食シーンとは異なり、画面は顔のアップ(視線)を中心に二人を追い続ける。そして、尚栄がポツリと「うまい」と言うと、風希がほんの一瞬だけ、ほとんど目だけで微笑む。
 この時の蒼井優の表情が素晴らしい。ほんの一瞬の表情の変化だけでわだかまりが消えていることを現してる。そしてカメラはテーブルの真ん中に置かれたニンニクの漬物のアップに変わり、二人の箸がが交互に漬物をつまむシーンを写す(このニンニク漬けは祖父と娘の絆を象徴するアイテムとして使われている)。

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一瞬見せる表情がいい


 その後、風希が東京に戻った後、突堤のポストを開けた尚栄が風希からの手紙を手にして穏やかに、そしてとても嬉しそうに微笑む。この時の平良進の表情も本当に素晴らしい。


 欲を言うと、南果歩が顔色が良すぎて病人に見えないし、方言も拙いので、あめくみちこのような沖縄県出身の女優に昌美を演じて欲しかった気はする(やっぱり昌美は余所者?)。また、最後の手紙の部分はさすがに長い気がする。

 でも、それが些細な事だと思うくらいの佳作に仕上がっている。素直に、優しく暖かい映像と演技に浸れる映画だ。

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「鳩山る」ってどうよ?

 クルトンパパさんの「アサヒる&チューニチる」というエントリを読んだ後、以下の記事を読んで思いついた(笑)

鳩山法相「アルカイダ」発言…兄・由紀夫氏「国会で徹底追求」

「友人の友人はアルカイダ」鳩山邦夫法相珍発言の波紋
鳩山邦夫法相が29日、外国人特派員協会での記者会見で「友人の友人はアルカイダで、バリ島の事件にも関与していたらしい」という旨の発言をしたことが、現在ネット上でも大きな話題となっている。..........≪続きを読む≫

 是非是非、兄には弟を徹底追及していただきたいものだが、それは置いといて某中日新聞(某になってない...)の編集委員みたいに粘着に「アベる」が流行語だと強弁するバカに聞いてみたい。

 鳩山る:無思慮、無分別、無配慮な発言をすること

って、定義したらどうよ?

「お前、それ鳩山ってるよ!」てな具合に使うわけだ。

 鳩山邦「先日の法曹の鳩山った発言についてうかがいたい」
 鳩山由「私は決して鳩山っていません」
 鳩山邦「いや、明らかに鳩山ったでしょう?」

みたいな応酬が続くことになる。

 これはこれで、バカバカしくてほのぼのしていて良いかも?(笑)

って、考えれば人の苗字を活用形にして流行させようという行為が実に無思慮、無分別、無配慮かわかるでしょう?
 もし「アベる」なんて言葉が本当に流行したら、日本中の学校のアベさんがいじめられることになる。
 所詮、苗字に活用形をつけて流行らせようという行為自体が非常に愚かなことだ。川北隆雄という輩はジャーナリストの資格もないバカだと断言しておこう。

 余談だが、鳩山由紀夫ちゃんは「弟の友人の友人がアルカイダ」なんだから、責任を持って事実関係を解明してよね♪