2007年2月23日金曜日

ハケンの品格 第7話「企画コンペに恋は厳禁」

 今回の話、里中賢介が痛すぎますが、それが何か?

 冒頭のナレーションが変わってました。
例えば、この大前春子。彼女の辞書に不可能とヒューマンスキルの文字はない
 前回残業しちゃったもんねー(笑)

 例によってストーリーはちーずさんの「どらま・のーと」で

■里中主任痛すぎです

 森美雪が発案だからと企画書の名前にこだわり続けましたが、正直言って痛すぎます。
 東海林主任の「正社員は派遣より優秀でなければいけない」というのは正しくはありませんが(特殊スキルを持った派遣は違いますね)、その他は東海林主任や大前春子さんの忠告は的を得てます。

 こういう主張をする社員は、新入社員ではいるかも知れませんが、勤続も長く主任という役職に就いているんだから、社風はわかっているはずです。
 短期間で部長の品格、人格、品性を把握した春子さんとはえらい違いですね。

 ドラマ上の設定とは言え、どうして会社内でうまく調整する能力がないのか不思議です。

 自分の名前で企画案を出すかわりに、森美雪の契約更改の時に評価を上げて時給を高くするよう部長に進言するとか、他にも森美雪の業績を称えてモチベーションを上げる方法はあります。

 派遣社員だって社内で自分の名前が出て面倒なことになるより、時給があがった方が嬉しいはずです。

 なぜ、「名誉」でしかない企画案の名前だけで部長と険悪な関係になるまで対立するのか(あるいは里中が理解できないのか)わかりません。

■派遣は簡単に切れるのか?

 前回予告を見て書きましたが、「社風に合わない」と契約解除を通告した桐島部長。現実にあんなに簡単に契約解除できるのか?

 あの程度で引き下がる派遣会社はダメです^^;

 ってか、普通は契約解除できません。契約事項に「社風に合わない場合は契約解除できる」って条項があるんでしょうか?

 森美雪は3ヶ月契約で契約しているはずです。その契約が満了するまでに解約するには、派遣先会社が損害を被るような事態が発生しなければできないはずです。
 森美雪は仕事ができなかったかというと最近はちゃんとこなしてるようですし、今回の騒ぎも会社に損害を与えてるとは言えないし(営業部にとっては唯一コンペに残ったのだから利益をもたらしています)、今回の件が契約解除を打ち切るだけの具体的な理由になるとは思えません。

 もし、「社風に合わない」という一方的な理由で契約を打ち切るのであれば、派遣会社は3ヶ月分の契約額を全額受け取るか、労基法に準じて向こう1ヶ月分の賃金を保証すべきです(私が客先で常駐していた時、会社事由で派遣社員が中途解雇されたけど、派遣会社がクレームをつけ、1ヶ月分はもらってました)。

 一ツ木さんとしても違約条項を持ち出して迫って良かったはずです。

■なぜ、桐島部長に解雇権限が?

 FREE TIMEさんがブログで疑問を投げかけられていますが、これは特に問題はありません。

 ちょっとコメントしましたけど、誤解を招きそうなので詳しく。

 まず、森美雪は解雇されたのではなく、契約解除されたのです。
 森美雪はS&Fに派遣された時点でハケンライフと雇用契約を結び、ハケンライフの社員となっています。S&Fの社員ではありません。

 つまり、S&Fの誰も森美雪を解雇する権利は持っていません。

 もうひとつ、派遣社員の時給は派遣先会社では人件費ではなく資材費に該当します。そもそも派遣先会社は派遣社員に時給を払っているわけではなく、時給+諸経費(派遣会社に対する手数料や派遣会社と派遣社員の雇用にもとづく人件費相当分)を払っています。

 したがって、派遣先会社では派遣社員の経費は人件費では計上できません。間違って人件費で計上すると雇用保険対象額になって、余計に労働保険料を徴収されたりします(笑)

 というわけで、派遣社員は派遣先会社では経理処理上「人」ではなく「物」なのです。

 前回のエピソードで、社員食堂のカレーが“社員350円/社員以外700円”というのがありましたが、自社に社員食堂を持つような会社の場合、社員からは材料費だけを徴収し、その他の高熱費や人件費などの経費は会社が福利厚生費から支出するというケースが多くあります。S&Fもおそらくはこのケースでしょう。だから福利厚生費の対象外な派遣社員が食べる場合は700円になるのです。

…でも、社員食堂のカレーが700円じゃ春子さんでなくても食べないな^^;

 さらに、派遣社員の管理を人事部が行うとすると、契約や契約解除、更新をすべて人事部で見ることになります。

 この場合、イベント開催のために臨時に派遣社員を受け入れるのに、人事部の決裁が必要になります。

 これでは、短期的に安価な労働力を供給する派遣業のメリットが生かされませんね。

 もちろん、就業規則など、社内的なルールは派遣社員であっても社員同様守る必要がありますし、入退場管理などの社内システムを利用するために社員同様に人事部が発行するIDカードを持たされたりします。

 余談ですが、私はシステム構築のプロジェクト等で派遣形態で客先に常駐する場合、同じプロジェクトのメンバーで私が指示する立場にあったとしても、決して客先の一員とは思っていません。あくまでも客は客と考えて行動しています。給料は派遣元の自社から受け取っていますから、客先から貰うのは「お時給」ではなく自社の売上(つまり私の業績)です。

 と言うわけで、派遣先で「社員と同列に扱って欲しい」なんて全然思っていません。

■ハケン弁当って?

 私は毎日430円の仕出し弁当食べてますが、それが何か?

 別に会社から補助が出て430円なわけではなく、都心で一日4万食(だっけか?)を供給している弁当屋だから安く食べられているだけです。

 たぶん、「二重価格カレー」のエピソードが絡んでいるんでしょうが、あのエピソードも一般にはわかりにくいので、天谷眉子が「私だって食べてみたい」なんて言うほどの魅力は全然伝わってきません。

 脚本家が実は会社生活の実態を知らず、派遣業のデータだけから思いつきで脚本を書いているのではと疑ってしまいます。

■春子さんは熱血だった!

 会社ではクールな春子さんの熱血ぶりがやっと視聴者の前でははっきりでてきました。でも、部屋でダンベルを使うシーン、あれは本当は素振りじゃないの?(笑)
※部屋で素振りするときは正座してやります。

 そして、桐島部長の特技である剣道でやりこめて森美雪の契約解除を迫る。荒唐無稽なエピソードですが、ビジネスとしては基本ですね(笑)

 「身を切らせて骨を断つ」つまり、相手に華を持たせて実を取る。この考え方が里中主任には足りません。

 それから、今回の春子さん、とても優しかったですね。
 もちろん、会社ではつっけんどんですが(でも、東海林主任相手にかなり遊んでますね^^;)。春子さんは本音では東海林主任をかなり気に入っているようですから、無意識にガードが下がっているのかも知れません。

 また、カンタンテで悩む里中主任を春子さんが諭すシーン、里中の言葉に春子さんが笑ったのは初めてでは?「甘い、そこが甘いんです」という春子さんはいつになく穏やかな表情でした。

 来週は、里中左遷のピンチに東海林が春子にプロポーズ?

 桐島部長が里中の左遷を考えるのは成り行き上自然ですが、東海林のプロポーズって?(笑)
 やっぱり春子さんのことが気になってしょうがないんですね。
 ちーずさんがおっしゃるとおり、里中主任は「本当は、とても強い人」なのか、単なるわからず屋なのか、来週が楽しみです。


「ハケンの品格」公式サイト

大前 春子:篠原 涼子
森 美雪:加藤 あい
里中 賢介:小泉 孝太郎
東海林 武:大泉 洋
浅野 務:勝地 涼
黒岩 匡子:板谷 由夏
一ツ木 慎也:安田 顕
近 耕作:上地 雄輔
天谷 リュート:城田 優
小笠原 繁:小松 政夫
天谷 眉子:白川 由美
桐島 敏郎:松方 弘樹

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2 件のコメント:

  1. 当ブログにコメントいただきありがとうございます。
    全部読みましたが、派遣業界も複雑な仕組みですね。
    美雪は成長していっていると思うけど、里中が変わっていないのは痛々しいですね。
    今後の里中に注目したいです♪

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  2. きのうはさとし(うっちー)でひまも話しなかった?
    さとし(うっちー)がここへひまへ話したかも。

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