2006年2月13日月曜日

立花隆の単純すぎる論拠

立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」の2月11日付の記事。

第65回 小泉政権揺さぶるBLT問題 防衛庁・ライブドア・天皇制 (2006/02/11)

 内容的にはどーでも良いんですけどね^^;

 ちょっと気になったのが、こんな予想をしている部分
もし男子を出産されたらどうなるか、世論の風向きが「それでは男系優先の現行皇室典範でいきましょう(いずれその男の子が天皇になる)」ということになるのか、それとも、「それでも女帝・女系天皇を認めるように皇室典範を改正しよう(愛子さんを天皇にしようということ)」になるのかどうか。

いまから安易に予測することはできないが、どちらの考え方にも強い支持者がいるから、両派が互いに他を攻撃しあい、いわば一種の姿を変えた「壬申の乱」(兄弟で皇位を争って殺しあった)みたいな騒動になっていく可能性だってないではない。
 昨年の小泉政権崩壊予測の苦い経験(このエントリも参照してください^^;)から大分言葉を選んでいるようだが、壬申の乱はちょっと大袈裟だろうよ(笑)。で、もし秋篠宮家に男児が誕生されたとして、そうまでして愛子さま即位を強力に推進する支持者って本当にいるの?いるとして騒動になるほどの勢力なの?

 以前、立花氏は「第57回 女性・女系天皇容認で議論呼ぶY染色体論とミトコンドリア (2005/11/30)」の中でこんな主張をしている
女性天皇、女系天皇の容認もそれと同じだと思う。国民の大多数がそれを容認する立場にあることは動かないと思う。第一、人口の半分にあたる女性がほとんど全部それを支持するだろう。

 この辺が氏の発想の限界というか、論拠の弱いところじゃないかと思えてくる。

 例えば、皇室典範改正に反対している女性議員をちょっと調べただけでも、高市早苗、西川京子、稲田朋美、山谷えり子、有村治子(以上衆議院議員、敬称略)と挙げられるんですがね?
 それだけで「人口の半分にあたる女性がほとんど全部それを支持するだろう」という論拠がもう怪しくありません?

 ちなみ昨年の秋、奈良県にある日本唯一の女人禁制の山、大峰山大峰山女人禁制の開放を求める会のメンバーが登山を強行した際に入山阻止に集まった地元住民100名中30人が女性だったそうで、住民代表の女性が「(女人禁制は)住民が必死で守ってきた伝統。女性差別なら、私たちがまず反対する」と話したのに対し、実行委メンバーには「なぜ地元の女性がこれほど禁制を守るのか」と言う人もいたらしい。
「大峰山 女人禁制」で検索すると結構関連記事が出てきます。

 男系優先の天皇制や大峰山の女人禁制が、なぜ女性から支持されるのか。そういう問題を勘案せずに「人口の半分が女性だから」という単純な論拠はいったい何なのだろう?

 そういう意味では立花氏の場合、科学的な話題を扱った方が面白かったりするのも妙に納得できるんだけど(笑)



宇宙からの帰還

4 件のコメント:

  1. クルトンパパ2006年2月14日 0:27

    立花隆氏はあの田中金脈で一気にメジャーになったんですが、実はかなりのトンデモおじさんみたいですね。
    と学会の本でも結構笑いの種になってます。
    それにしても、女性はみんな女系、女性天皇を支持する、と言う発想は小学校の委員長選挙並みの発想ですね(爆)

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  2. クルトンパパさん>
     立花センセー、「ライブドア事件」はその「ロッキード事件」以来の大事件だと仰ってるので、今後の著述活動に期待したいと思います^^;
     そっち方面だったら女性・女系天皇制を「女性はみんな支持する」と言ったり、日中問題で中国政府の発言を盲目的に信じたりはしないでしょうから(笑)

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  3. クルトンパパ2006年2月14日 3:45

    ライブドア事件、それほど深い闇は感じないんですけどね。立花先生の筆にかかると、ロッキード、リクルートを超える、一大疑獄に発展するかもしれませんね(爆)

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  4. クルトンパパさん>
     「100人の特捜の検事が動く事件は、日本では、10年に1度あるかないか。ほとんど30年前のロッキード事件以来と言っていいくらいの規模の捜査態勢が敷かれている」とのことですから期待大です!
     是非30年ぶりの大事件解明(だけ)に尽力いただきたいと思います。

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