2006年2月3日金曜日

【朝日】私も信じている、言葉のチカラを。

 さすがは「不偏不党の地に立って言論の自由を貫」く朝日新聞だ。言論が一方に偏らないよう、見事に呼び水役を果たしてくた(笑)

麻生・谷垣氏ら、皇室典範改正に閣僚から慎重論画像
 他人事のように報道しているが(いや、その姿勢は正しい!)、「まして、いまは政府が皇室典範の改正案を出そうとしている時期である」のに、閣僚から皇室典範改正案の提出自体に異論が噴出した。

 これって、閣僚「として守るべき一線を超えているように思」えないか? 明日にでも社説に「閣僚 発言はもう控えては」と出すのか?>若宮啓文論説主幹

 この麻生・谷垣大臣らの慎重論や異論には昼のNHKニュース(私が聴いたのはラジオ)でもトップニュースで扱った。
 読売新聞も2月3日付・[皇室典範改正]「国民に理解が浸透する工夫を」として政府に「国民の共感を集める努力を惜しむな」と主張している。

 たった一日で、「今は皇室典範改正を急ぐ時期ではない」、「皇室典範改正には広く国民の理解を」という機運が高まったようだ。

 雑誌『正論』は発行部数高々9万部程度の月刊誌だ。一方で朝日新聞は800万部の発行を誇る日本第2位のメジャーな新聞(産経新聞は200万部)。

 朝日新聞が「正論」に掲載された“少数意見”を黙殺せずに取り上げ、社説で扱ってその内容を広く国民に知らせたからこそ、1日にして大きな議論が巻き起こったことは間違いないだろう。

 私も信じている、言葉のチカラを!

《参考》朝日新聞社説に対する「正論」と産経新聞の反応
雑誌『正論』編集部ブログ: 機をみるに敏
産経新聞の社説についてはなかなか秀逸なので全文引用しておきます。若宮論説主幹は勉強するように(笑)
【主張】朝日社説 「言論封じ」こそ控えては

 寛仁さまが月刊誌などで皇位継承について発言されていることに対し、朝日新聞は二日付で「発言はもう控えては」という社説を掲載した。同じ言論機関として、違和感を覚える社説だ。

 寛仁さまは、皇位が男系で維持されてきたことを強調し、政府の「皇室典範に関する有識者会議」が一年足らずの議論で女系容認の結論を出したことを「拙速」と批判されている。また、男系維持のため、元皇族の皇籍復帰や養子制度導入などを提案された。

 朝日は「一連の寛仁さまの発言は、皇族として守るべき一線を超えているように思う」とした上で、「天皇は日本国民統合の象徴だ。国民の意見が分かれている問題では、一方にくみする発言は控えた方がいい。これは皇族も同じである」「そろそろ発言を控えてはいかがだろうか」と書いている。

 寛仁さまの発言を批判することは言論の自由の範囲内であるが、その発言を封じようとする社説は、言論・報道機関として、守るべき一線を越えているように思われる。

 皇位継承問題に限らず、靖国、歴史認識問題など多くのテーマで、産経と朝日は対立しているが、もし、朝日の言論が封殺されるような事態が起きれば、言論の自由を守る立場から、産経は朝日を徹底して擁護するだろう。現に過去に起きた朝日へのテロ行為に対しても、この立場を貫いてきた。

 朝日は、寛仁さまの発言の趣旨について「戦後に皇籍を離れた元皇族を復帰させるなどして男系維持を図るべきだ」などとしている。

 しかし、寛仁さまが言わんとしていることは、安易に女系を認める前に、いろいろな選択肢があり、あらゆる手を尽くすべきだという趣旨だ。それでも男系維持が難しければ「女帝・女系の議論に入っていけばいい」「最終的には皆さんのご判断を待つ」(雑誌『正論』三月号)とも言っている。

 「国民的な議論が不十分だ」という寛仁さまの発言全体の趣旨を正しくとらえてほしかった。

 今国会での皇室典範の拙速な改正に反対する国会議員の署名は、百七十三人に達した。皇位継承問題は、寛仁さまが指摘するように、政治を超えた日本の歴史と伝統文化の問題である。結論を急ぐべきではない。





〈図説〉皇室のすべて―世界最長を誇る日本の王室の全貌

12 件のコメント:

  1. クルトンパパ2006年2月3日 23:53

    最近とみに増えてきた朝日対産経ですね。
    私はどちらの勝ちとか言える立場ではないので、コメントしませんが、産経良いですね。(爆)
    朝日のジャーナリスト宣言のCM、素晴らしいと思います。あれが朝日じゃなかったら、拍手喝さいしてるくらい訴えてきますね。

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  2. さとし@快投乱打2006年2月4日 0:05

    クルトンパパさん>
    言ってるし(笑)
     私は産経だって盲目的に親米保守な部分で違和感を覚えることもあります。でも論理的に納得できれば「そういう考え方もあるんだな」と納得します。
     でも、朝日新聞は論理が破綻していることが多いですからね(笑)
     ちなみに昨日の朝日の社説は見事に「感情的」な「言葉のチカラ」を示してくれました(笑)

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