一つはクルトンパパさんが心無いコメントを書き込む人に決別を告げたエントリ。もう一つはイラク拘束事件?で有名な今井紀明氏のブログ炎上について言及されているエントリ。
前者については一言で片付きます。
そりゃ有名税ですから諦めなさい。人の興味を惹くエントリを書く貴方が悪い(爆)
………真面目に書きます。
私は以前BIGLOBEの前身の商用パソコン通信“PC-VAN”SIG(Special Interest Group)と呼ばれるフォーラム(複数のBBSの集合体のようなもの)を運営していました。私が担当していたフォーラムは2輪&4輪系の話題を扱っていたのでメンバー同士が熱くなることもほとんどなく平和でしたが、他のフォーラムではかなり荒れているところもありました。
ただ、平和とは言っても議論になることはありましたので、運営者として「書き込んだメッセージにどんなレス(返信)が付いたとしても、その責任は自分で取ること」という方針は出していました。「厳しい」という意見もありましたが、NIFTYと違ってフォーラムの参加に承認がなかった“オープン”なPC-VANではいたしかたないことでした。無責任なメッセージを書き込んで攻撃されたからと言って泣き付かれても困りますから。
フォーラムにおける「荒らし」は、SIGのテーマは全く関係ない話題を延々と書いたり、他人のメッセージを誹謗中傷したり、公序良俗に反する内容を書いたりしておいて、そのメッセージを削除されたり、フォーラムへの入室を制限されると「言論や表現の自由に反している」とか「運営が民主主義に反する」などと主張するのがお決まりのパターンでした。
これらの主張がお門違いなのはすぐわかるでしょう。例えば自民党の集会で「日本は共産主義に移行すべきだ!」と発言して追い出されたら「言論や表現の自由に反している」か、札幌ラーメンの店に行って「博多とんこつラーメンを食わせろ!」と言って追い出されたら「運営が民主主義に反する」か、考えればわかることですね。
追い出されて当然。「他所へ行け」で終わりです。
まぁ、そういう輩はどこのフォーラムへ行っても叩き出されて「PC-VANには発言の自由がないのか?」なんて言い出しますが、それも「だったらNIFTYにでもへ行け」で終わりです。もちろんNIFTYでもおじゃま虫で結局叩きだされるわけですが、だからと言ってBIGLOBEやNIFTYに責任を求めるのは筋違いな話。そもそも商用プロバイダが言論の自由を保障する必要はないし、民主主義的運営なんてする義務もありません。言論の自由を保障するのは国だし、フォーラムは自治体ではありません。
現在はそのフォーラムに類似するもの(と言うか似て非なるもの)として「2ちゃんねる」に代表される巨大BBSがありますが、それとて何を書いても良い訳ではなく、内容によってはメッセージが削除されます。
ちなみにPC-VANやNIFTYはメッセージに必ず会員IDが付きますからハンドルを使用していても「完全な匿名」ではありませんでした。
それではブログはどうかというと、ブログには通常所有者がいて記事の投稿やTB、コメントの管理をしています。TBやコメントの許可や削除も所有者が自由にできます。その所有者も契約内容によっては、プロバイダから強制的に閉鎖されることもあるわけですが(最近は公序良俗に反する投稿よりもスパムTB乱発で閉鎖になるケースが多いかな?)、基本的にブログの管理は所有者に委ねられています。
だから、ブログに投稿したコメントを削除されたからといって「言論の自由に反する」なんて言うお馬鹿さんはいないでしょうけどね。コメントやTBを許している以上“オープン”な場所だとも言えますが、はっきりと所有者個人に運営が委ねられている以上は「2ちゃんねる」等とは違います。
というわけで前置きが長くなりましたが、私なりに考えたブログでのTB、コメント投稿マナーを挙げてみます。
1.投稿記事に無関係なTB、コメントはしない
基本的に投稿記事と無関係なTBやコメントはマナー違反ですね。「ブログ公開しました」、「足跡残します」、「内容拝見しました」、「ぜひランキングに参加してください」みたいないわゆるスパムTBやスパムコメントはもちろんです。
旧知の「ブロガーからバトン回したよ」というような「業務連絡コメント」はたまにありますが、当ブログの場合はウェブリメッセンジャーに放り込んでいただければOKです。
2.記事中に直接言及していないエントリへのTBは?
これは受ける側の考え方もあると思います。私自身は「同じテーマでこんなエントリがあるよ」と教えてもらえるのは大歓迎です。ただ、「言及していないとTBを反映させない」、「言及していないTBは個々に判断」というブロガーもいますので、TBが即座に反映されない場合は一度そのブロガーの方針を確認すべきでしょう。
それから、意見が真っ向から対立するエントリに対し、一言も言及せずにTBを送るのはあまり感心しません。
3.コメント欄で持論を展開しない
投稿記事とテーマが同じと言えば同じなんですが、いきなり持論だけを展開する人がいます。さらに別のテーマに展開されるとウンザリします。もちろん、同じテーマについて語りたい人はいるでしょうし、それを導入部として別の話題について語りたいこともあるでしょう。
「だったら、自分のブログでやってください」ってことです。
ブログを持ってない? どうぞ作ってください。簡単に開設し、投稿できます。
4.コメントは簡潔に
長いコメントを延々と書き込む人がいます。文字数オーバーで“続き”があることも。下手するとエントリより文字数が多かったりして(笑)そんなに長いコメント書くのなら、自分のブログに投稿してTBすべきです。
5.反論は原則としてTBで
確信犯的な人は別として、基本的に反論を期待して投稿する人はいないでしょうから、コメント欄に無闇に反論を書くのはマナー違反だと思います(誹謗中傷は言わずもがなですね)。反論したい場合は基本的に自分でエントリを投稿してTBで“お誘い”するのがマナーだと思います。
6.他のコメントにケチをつけるな
ブログの「荒し」で良く見かけるパターンですね。他のコメントにケチつけて、喧々囂々やりあうのはマナー違反でしょう。明らかにブロガー自身が困惑しているので誘導する意味でというのはあるかもしれませんが。7.法に抵触する行為、公序良俗に反する行為はしない
まぁ、これはマナーではなくルールですね。だいたい、こんなところかな。
で、炎上中の今井紀明氏のブログなんですが、投稿された膨大なコメントは上記の私の価値観からするとほとんどマナー違反と言えます。「2ちゃんねる」ならまだしも、個人のブログにここまで攻撃するのは感心しません(実際にそうコメントしている人もいますね)。
では「今井氏は被害者か?」と言うとどうでしょうね?
クルトンパパさんは前述のエントリでこう言及しています。
コメントの多くは、感情的で、読むほどの価値も見出せないものですが、きちんと彼に問いかけているものもあり、ブログを公開した以上、真摯なコメントに対してはコメントを返すべきだと言う気がします。確かに、彼が一言でもコメントを返せば、その何十倍ものコメントで更なる炎上が予想されます。が、それが彼が公開しているブログと言うものですし、それが嫌なら、最初からコメントを受けないようにしておけばよい。今井氏の予想を遥かに超えているかも知れませんが、ある程度の批判が集まるのは予想していたはずです。
それでも実名でブログを公開したことには、NGO「NO!!小型核兵器(DU)サッポロ・プロジェクト」代表でありフリーライターである今井氏のプロパガンダ的な思惑があったのは間違いないでしょう。少なくとも“プライベート”でブログを公開したとは思えませんし、むしろ「ブログによって批判に対処しようと考えた」と取った方が自然な気がします。それができるという自信や確信があってのことかも知れません。浅はかだったとしても。
というわけで、「書き込んだメッセージにどんなレス(返信)が付いたとしても、その責任は自分で取る」必要があるように思えて来ます。それが出来ないならブログを閉鎖すればいいと言う事になりますね。
最後に、これは余談ですが、氏が匿名の手紙を公開した件は感心しません。氏はNGO代表やフリーライターという生業があって必然的に実名を公表しているわけですから、匿名というだけで他人を非難する権利はないと思います。
逆に本来私信である手紙を匿名だからという理由でネットで公開するの行為は氏の独善的な判断によるもので感心しません。「アンフェアにはアンフェアを」では物事は解決しないでしょう。

さとし@快投乱打 さん
返信削除お世話になります。
??SE問題へのコメントありがとうございます。
本当に日本政府の弱腰姿勢は情けないですね。
ある意味、日本の食料自給率の低さがネックだと思います。
それから、この記事は考えさせられました。
私も、スパムTB等に日々やられていますので・・
コメントに対する見解は、まったくその通りですね。
マナーが問われます。
感動創造さん>
返信削除スパムTBは有名税ですから諦めてください(笑)
食料自給率の低さは経済界が利益優先で突き進んだ結果ですか
ら今後も改善の希望が持てません(涙)
TBありがとうございます。
返信削除コメント、TBに関する考え方、同感です。と言うより、これは常識であるようにも思います。
今井氏のブログにおいて、いわゆる2チャンネル系の書き込みは、どうにも迷惑でしかないものです。が、「書き込んだメッセージにどんなレス(返信)が付いたとしても、その責任は自分がとる」と言うのは当然です。とくにジャーナリストを名乗る以上、きちんとしたコメント、TBのガイドラインも示さず、「本名でコメントしてくれ」以外、コメントしないようでは、何の為、ブログと言う手段であのような行動に出たのか、理解できません。
恐らくまだ、炎上し続けるでしょうね、今の状態なら。彼のいわゆる「自己責任」だと思います。
クルトンパパさん>
返信削除インターネットの黎明期はコミュニティがHTTPではなくNNTP中心で実名が基本の世界でした。でも今はHTTPが中心で匿名が基本の世界。そんな世界で匿名の暴力について言及しながらオープンなブログを開設した意図は理解できません。
大体バーチャルな世界で実名と偽名の判別さえつかないと思うんですけどね。会いたいと言うなら公民館でも借りて会合なりを開けば良いことです。
穿った見方をすれば人と違ったことをして自己顕示欲を満たしたい人かなという気もします。
2月9日以降の記事には「荒らし」な方たちも飽きてきたみたいで沈静化していますし、本人も実名以外のコメント削除はしていないようですが...。
さっき確認したところ、さすがに沈静化してるみたいですね。私もコメント残しました(笑)が、多分スルーされるんでしょう。と言うより私ももう、見に行く気無いんですが。
返信削除本名でのコメントを!と言うのは、どうやら彼じゃなく、彼を装ったものが書いたようです。さすがにそこまで愚かじゃないと言うことかもしれません。