2006年2月3日金曜日

神はサイコロを振らない(第3話)

 第2話については触れてなかったんですが、しっかり観てます。第3回は留守録して今日の帰宅時の電車の中で観ました。
 このドラマの設定、一言で言うと、

納得できません。


 神がサイコロ振っています。 振ってるでしょ? 振ってますとも!
 この物語の神は原作者の大石英司氏なんですが、なんでこう安易にサイコロ振っちゃうかなぁ??

 加藤教授の理論が破綻してるんです。私も雑誌ニュートンに夢中になっていた時期があって、その頃はわけわかんないながらも相対性理論とか量子力学とかの話を読んでは「ああ、学生時代に物理を勉強すれば良かったな」なんて思ったものです。

 その時に仕入れた知識から推測すると、「マイクロブラックホールに飛行機が吸い込まれてしまった」と言うのは話としてはわかります。ただ、そんなもんが地球の大気中に現れるとは思えませんが(地球が吸い込まれないか?)、SFとしては許します。

 そして時空を超えて10年後に吐き出されるというのはありでしょう。揺り戻しが来るというのも100歩譲ってありだとしましょう。

 何が納得できないかと言うと、10年後に吐き出された時点で生存していたら揺り戻しがあって10年前に戻った時点でも生存していなければおかしいのです。

 著名な宇宙物理学者、ホーキング博士もブラックホールを使って時空を超えた世界へ行けると言ってました。しかし分子レベルに分解されて吐き出されるとも。つまり生きては不可能だと。

 だから10年後に行くときだけ生きていて、戻る時は死ぬなんていうのは随分なご都合主義です。

 というわけで、第3回まで観ましたが、このドラマは、

とても面白いです!


 初回から観ていて良かったぁ!アタリだよ、これは!!
 ドラマを観てまず涙することなんてない私が電車の中で不覚にもウルウルしそうになりました。危なかったぁ(笑)

 前回、黛ヤス子(小林聡美)が10年ぶりに再会した“元カレ”の木内哲也(山本太郎)に対して妙にそっけなくて(一緒に遅くまで仕事したのに肉まん渡して一人で帰宅する)「あり得ねー、絶対あり得ねー、ずっと二人でいたいはずだぞ!!」って思ったんだけど、その疑問も今回解けました。

 ヤス子さん、実はものすごーく動揺しているんだけど、哲也や亜紀(ともさかりえ)に心配かけたくなくて、一生懸命冷静に振舞っているんだなと。小林聡美はずっと飄々とした演技をしながら、目だけをウルウルさせるんですよね。ただ割れるシャボン球を見つめるだけで見事に内心を表現していました。本当にうまいです。ジーンと来てしまいました。

 あと一週間でこの世から消えると亜紀に告げ、哲也から窘められるヤス子、でもそれはヤス子が亜紀を信じているから言えたこと。ヤス子に10年の空白があっても二人の友情が揺るぎ無いことがわかります。

 また加藤教授の言葉に自分が死ぬと知って街へ飛び出して行ってしまった亜紀が東京タワーの展望台にメイド服姿で現れたのにはぶっ飛びました(笑)
 ともさかさん、ノリノリでやってます。小林聡美とともさかりえの絶妙なコンビ、テーマは深刻なのに随所で笑わせてくれます。

 そして、あと一週間しか「生きられない」亜紀がヤス子に「ヤッチに残された時間を最高に素敵な時間にしてやるよ。人生でもっとも忘れられない、かけがえのない時間にしてやるよ。」というシーンは感動的でした。

 第1回は茶化し過ぎではと思ったんですが、2回、3回と回を重ねる毎に素敵なドラマになって来ました。
 まだ観てない人も一見の価値ありですよ。過去のストーリーはちーずさんのBLOG「どらま・のーと」で読めます。




17 件のコメント:

  1. 私もこのドラマ、当たりだと思います。
    会話に笑わされたり、ストーリーに切なくなったり。
    乗員・乗客が10年前に生きたまま戻っていってほしい。
    そこだけは教授の計算違いが起きるといいなー。

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  2. さとし@快投乱打2006年2月3日 21:36

    ちーずさん>
    脚本の妙ですね。
    かなりのおふざけなのにグッとくるところがちゃんとあります。
    私も最終回は原作どおりでなくて良いと思います!

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  3. TBありがとうございましたm(_ _)m
    ありえない設定でありながら、泣かせて笑わせて・・・こういう切ない系のドラマが大好きなあたしには、今クールで一番はまってる作品です♪

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  4. さとし@快投乱打2006年2月3日 23:58

    まこさん>
    このドラマ「次も観たい!」って気にさせてくれますね。
    単に謎が謎を追うというのではなく、アッチとヤッチをもっと見ていたいという意味で。
    シリアス・ハートウォーム・コメディかな?(笑)

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  5. こんにちは
    TB・コメントありがとうございます。
    確かに10年前に戻ったとしたら、10年前で生き続けて欲しいですよね。
    私もこれからどうなるんだろう?ととても楽しみなドラマです。

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  6. さとし@快投乱打2006年2月5日 8:59

    まりこ(^▽^) さん>
    何か都合が良い設定だなーっと^^;
    10年前に戻ってしまうとSF的にはパラドックスの問題がでちゃうんですけどね(笑)
    まぁ、物語の主題とは関係ないからしょうがないですけど。

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  7. ヤス子から見ると、かつての恋人哲也は8つ年下になる訳で若くてラッキーとかならないんでしょうかね?
    自分がヤス子なら、既に年下なんだという自覚が無く、生意気な言動にイラっとしてグーパンチ食らわしてるかも!
    今後、二人の仲がどう発展するのか楽しみではあります。
    ??Bありがとうございます。

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  8. さとし@快投乱打2006年2月7日 18:33

    のらさん>
    年下であること自体を受け入れられないかも?
    でも、10年前のまんまの彼が目の前に現れたらそりゃもうビックリというかかなりショックでしょうね。

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