「あんた、『君に届け』の何を見てるのよ!」
個人的な見解を書くと、このプロセスは爽子が風早に変な引け目を感じず、対等な立場で想いを告げるために必要な経験だと思う。爽子が精神的に成長して、風早ときちんと向き合うためには、くるみが経験した「恋の痛み」を理解する必要がある。それがなくして風早と付き合うのは単なるシンデレラストーリー。ヒロイン優遇でフェアじゃない。
その一番良い方法はくるみと同じ「失恋」を経験することだが、この物語で爽子が他の男子に浮気して失恋するなんて展開はあり得ない。そして、その失恋経験を“ナビゲート”するのが女子では、それこそ胡桃沢梅の二番煎じだし不自然だ。そこで狂言回しに登場させたのが健人だと思う。
一方の風早も、いままで自分は爽子に一番近い男子だという自惚れがあって、爽子は常に自分の側に居てくれるという甘えがあった。それが現実の爽子は自分に振り向いてくれないかもしれないし、努力しなければ届かない場所へ行ってしまうかも知れないと認識させたのが健人だ。
健人を登場させたことで、爽子と風早が葛藤する姿が浮き彫りになるからこその「君に届け」だろう。初詣デートくらいで簡単に届いては看板倒れも良いところ←映画批判ぢゃないよ。観てないけど(笑)
つまり、健人は爽子と風早が成長する上で重要な登場人物。だけど個人的にはまったく擁護する気はない(苦笑)。理由は後述。
と言う訳で佳境の第7話。
風早の言葉の意味を爽子は取り違え、2人はそのまま離れていってしまった。爽子はくるみにそのことを報告するのだが、「風早の何を見ていたの?」と叱咤される。立ち尽くす爽子。その後学校祭の準備中、ちづとあやねに自分の気持ちを正直に伝えた爽子は、風早には『伝えた』か自問自答する。ストーリー | 君に届け 2ND SEASON 前回は原作の70ページ近い分量を畳み掛けるように進んだけれど、今回は通常ペースに戻って約40ページ分。アニメオリジナル補完をいれながらのまったり進行。
前半は、くるみが爽子を、ピンが風早を叱咤。
くるみにライバルを取り下げられた爽子がショックで貞子化。怖いって(笑)
くるみは前回の千鶴同様、原作に比べて真剣さが増してる。中の人(平野綾)GJだ!
くるみちゃんの「せっかく玉砕したのに、生殺しのままでたまるもんですか!」っていう感情が伝わってきた。
ピンと風早のシーンは、風早がピンの頭に浮かんだクエスチョンマークを奪うというアニメならではの演出で笑わしてくれました。
ピンも「黒沼も『振られました』って言っていたぞ」と言わないところが良い。つーか、言ったら話終わっちゃうんだけど^^;
「自分たちの問題だから自分達で解決しろ」というスタンス。一期5話の時も矢野ちんにそう言ってたな。たま~に教師らしいことをするんだと思ったが、禁止されている山車の持ち出し黙認とか、お前教師としての自覚あんのかよ?(苦笑)
そして、原作を読んだ時「爽子ってあのまま帰宅して両親に気付かれなかったんだろうか?」って気になっていたんだけど、その家でのシーンが補完されていたのには驚き!
爽ママの態度、もしかして気づいていた? …てか、ダシが謎すぎるんだけど笑)
千鶴の部屋が超広いのには驚いた。さすがはでっかいどう北海道。ここでまだちゃんと仲直りする前なんだけど、爽子を背後から見つめる矢野ちんと千鶴の表情がとても優しいのも良い。
その千鶴にきちんと言葉で気持ちを伝えた爽子を矢野ちんがナイスフォロー。あくまでも本人の気付きを促すんだよね。
翌朝、再び二人の中を掻き回し始めた健人を矢野ちん&千鶴が強制連行。
風早くんに声をかけようとしてかなわず、衆目の中で取り残されてしまった爽子に龍が一言
「俺が言うのもなんだけど、多分あんた、言葉足らず」
龍は爽子に対してとことん優しいよな。こけしに見えるし恋愛感情はないにしても「普通に好き」って言っていたし、かなり爽子のこと気に入ってるんだろう。
親友の風早が好きな人だからというのもあるのだろうけれど。
それにしても千鶴から「鈍さに慣れるな!」と言われ、龍から「言葉足らず」と言われる爽子っていったい(汗
強制連行の後、お節介男の健人を締め上げる矢野ちん。迫力満点!今回も中の人(沢城みゆき)は抜群の演技力!!
本来なら矢野ちんは頭脳担当で腕力を利かせるのは千鶴の役割なんだが、余程腹に据えかねたとみえる。矢野ちんの迫力には千鶴もタジタジで、青い顔して離れて見守るだけ^^;
そこへ現れたくるみ、体育祭では矢野ちんに飲まれた「梅ジュース30」を今回は自分で飲んでパワー充填(笑)。その充填されたパワーで健人に全力ビンタ炸裂!!
さらに矢野ちんダメだし。健人の「ほっとけないじゃん」と矢野ちんの「自己満足のため」のくだりはアニメオリジナル。原作は「…周りが何かしたらこじれるのわかったでしょ?もうほっときな!」と言うだけ。
このオリジナル演出にはちょっとドキッとした。
このシーン、余計な補完だという評価もあるようだけど、この期に及んでも健人が爽子の痛みを理解していないような行動を取っていたから、十分アリアリだと思う(笑)
て言うか、ネットの評価で“健人擁護派”が多いのは正直ひくわ~((((^-^;)
普通にダメだろこんなお節介チャラ男
健人の決定的にダメな所は、風早の言葉を借りて表現するなら「何を言っても絶対安全な場所にいる」からだ。矢野ちんや千鶴、それに今のくるみは自分が傷つくことを恐れずに爽子と接しているが、健人にはそれがない。典型的な風早が信用しない、気が合わないタイプだ。
爽子に余計なことしたという自覚はあっても爽子の心の痛みを理解せず、くるみに軽口してる時点でダメだ。アニメスタッフが腹に据えかねたんでは?(笑)
だから、くるみに引っぱたかれて、矢野ちんにダメ出し食らったんだよ!
このペースだと次回はちょうど原作9巻の最後「episode.38 届け」までが終わるぞ!
トラックバックでいつもお世話になっております、
返信削除☆アニメ三昧☆戯言・言いたい放題のルルベルと申します。
いつもありがとうございます♪
今回、トラックバックをしますと、「出来ません」と、メッセーが
でましたので、何度も試みましたが、トラバ出来ているようです…
もしかして、重複しているかも知れません、(^.^;
お手数をおかけしますが、その場合は削除を
お願いいたします…すみませんでした…
今後とも宜しくお願いします。
ルルベルさん
返信削除こんにちは!いつも楽しく拝見させていただいてます♪
拙ブログはいつの頃からか、山のようにスパムTBが来るようになったので、公開を承認制にしています。
重複はすぐわかりますので、お気になさらずに!
ではでは。
こんにちは。
返信削除いつも感想楽しく拝見しています。
視聴者(読者?)は風早が爽子にベタ惚れなのはわかってるので、
すぐ「なんでそーなる?」って思ってしまいますが、
恋愛感情で好かれてるとはこれっぽっちも思ってない爽子が
それを告げるのにはかなりの勇気と覚悟がいると思いますよね。
くるみの玉砕を見てるだろうし、恋愛感情で好きと言って振られたらそれで関係が終わってしまうことに怯えてる感じがします。
風早も恋愛に関してはかなり幼い感じだし、
焦れてテンパって、爽子の今の混乱してる状況を思いやってあげられない。くるみの邪魔も健人の余計な一言も知らないから無理もないのかもしれないけど、短気なのが…。おみくじのことまるっと忘れてそうですね。
もう少しで爽子も目覚めてくれると思うし、次は爽子のターンになると思うので、静かに見守りたいです。
次の感想も楽しみにしていますね。
長々と失礼しました。
柚さん>コメントありがとうございます!
返信削除私は男なので、つい男側の視点で見てしまうのですが、風早は恋愛に関してはかなりのヘタレですよね。1期1話ですでに頭の中爽子飽和状態だし(笑)
それまでゆっくり恋心を育んで、バレンタインにくるみに意地悪されて初めて本気で風早を意識した爽子とのギャップも面白いです。
爽子の中では風早に恋心を悟られることは即振られる=嫌われるですからね。自分が恋愛対象に入る可能性なんてまったく考えてないわけで。
風早がそういう爽子の気持ちを察することが出来れば、出来なくても冷静に話をすることが出来れば良いんですが、やたらテンパってますから(苦笑)
そもそも1期の時から「もっと落ち着け」って思うくらいテンパってます。
ただ、だからこそ今回の落胆ぶりが痛々しいんですが。
次の感想。原作読みなのである程度準備してます。原作に忠実だったらですけど(笑)
また、気軽にいらしてコメントしてください!