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この回は、前回の使い回しの残念な絵もあったけれど、面白い演出が光った。
演出の濁川敦はこの回だけ担当。作画監督の井川麗奈はepisode.6「友達」とepisode.21「初雪」を担当。なかなかのGJ!
ストーリーは、まったく本人はあずかり知らない(って、爽子自身の行動の結果なんだが)ところで、くるみとの“風早争奪戦”の勝利をほぼ手中に収めた(というよりくるみが相手にならなかっただけ)爽子が、さらにくるみに大攻勢をする回^^;
総天然爆弾の威力おそるべし!!
Aパートのくるみと仲良し三人組が対峙するシーンは、体の一部だけを描くカットを多用。特に爽子の目から上だけを描いたシーンはなかなか印象的。
この演出はなかなか新鮮。
Bパートでは、矢野ちんの言葉にダウンを喫し、既に心の中では満身創痍のくるみに爽子が「風早を恋愛感情で好き」と爆弾投下。
もともと風早を恋愛対象として意識してなかった爽子が自覚したことをわざわざ敗戦濃厚の恋敵に告げるという残酷展開。
爽子の中には「恋敵」という概念がない。もともと、人間関係に疎いので、友達以上に複雑な関係はまだ理解できないのだろう。
くるみの行動が爽子の自覚を促す結果になったのだから、くるみにとっては更なる大打撃でもう陥落寸前。
くるみは爽子が「何の苦労もなく風早のそばにいる」ことが不満なのだが、これはくるみの勘違いだろう。くるみは誰が見ても風早とお似合いの女の子になるべく努力を続けてきたんだけど、爽子はクラスの人と仲良くなりたくて努力を続けてきたわけだ。つまり努力するベクトルが違っていたってこと。
風早が「人を見た目で判断しない」とわかっているんだから、そのベクトルが間違っていると早く気づくべきだったね。
ただし、爽子の場合は基本クラスの仕事をするのは自分にとって楽しみなので、くるみのように努力を「苦労している」という自覚はない。
外見にとらわれずに人を見る風早にとってどっちが魅力的だったかというと、当然爽子になる。
そして、最後にくるみが泣き出すシーン、これは素晴らしいっ!!
何が素晴らしいかって、くるみがとっても可愛いのだけれど、くるみを見つめる爽子の表情も実に良い。
この絵で「いいの」をやって欲しかった。
もちろん、くるみも涙1滴に髪の毛の描写まで丁寧に描かれていて美しい
この最後のシーンだけで満足。ご馳走様でした。