あらすじ: 実験中に大量の放射能を浴びた科学者ブルース・バナーは、感情が高まると緑色の超人ハルクに変身するという特異体質になってしまう。元の体に戻るべく治療方法を探すブルースだったが、その驚異的なパワーに目をつけた軍が彼の元に追手を送り込み……。

7月22日に開催されたジャパン・プレミアの招待券が当たったので観て来ました。仕事が終わってから会場の有楽町国際フォーラムに行ったので、席は2階前方の左端。特段見づらいわけではないので問題なし。
上映前には日本語版でエドワード・ノートン演じる主人公、ブルース博士の吹き替えを担当した水嶋ヒロが舞台挨拶、ハルクねぶたも登場して「いつになったら上映が始まるんだ?」とやきもき(苦笑)
映画の方はブルース博士が如何にしてハルクとなり、恋人に重傷を負わせ、軍から逃れるために逃亡したかを台詞もないフラッシュバックのような映像で思いっきり簡単に見せて舞台のブラジルへ。この辺の演出は実にスピーディ。
後はブラジルの飲料工場での戦い、ヴァージニア大学内での戦い、ニューヨーク、ハーレムでの戦いと、時間のほとんどがアクションで占められている。しかも、アクションがスピーディで飽きさせない。あっという間の2時間弱だ。
ただ、単純に面白いと言えば面白いのだが、それだけかな?(笑)
アメコミ原作モノって映画化されるとバットマンにしろ、スパイダーマンにしろ、やたらヒーローが悩むのだが、このハルクの場合は悩みがかなり軽め。ヒーロー故の苦悩みたいな物語を見たかったら肩透かしを食らう。私はわざわざヒーローの苦悩なんて知りたくないからOKだが(笑)
ただ、問題は非現実的なヒーローが登場するのに何故かリアリティを狙っているところ。これはハリウッド映画にありがちだが、日本人とは多分感覚が違うのだろう。
あの世紀の駄作「GODZILLA」とか言う巨大トカゲがニューヨークを暴れまわる映画、あんなでかいトカゲがそもそも有り得ないのに「餌はなんだろう」なんて疑問に思って、その回答をわざわざ見せるから興ざめになる。
日本人だったら「何食ってそんなにでかくなるんだよ?」とツッコミ入れてもそれで笑って終わりだ。日本の怪獣ゴジラが何食ってでかくなったかなんて知りたいとも思わない。
その変なリアリティがこの映画で顔を出すのがハルクのズボンだ。わざわざ巨大化しても最後までは破れない伸縮性の高い布地のズボンを履いているという説明をしてくれる。
冒頭でハルクが逃亡するまでのプロセスを説明抜きなフラッシュバックで見せておいてその説明はいらないだろ?(笑)
そういうリアリティにこだわるなら、恋人ベティとのラブ・シーンの方が気になったぞ。心拍が上がると変身するからと諦めるのだが、もし行為の途中で本当に巨大化した場合、イチモツはどうなるんだろう?
哀れベティは膣が裂けて病院送りなのか、それともハルクは巨大化してもハルクの息子はオリジナルサイズなのか・・・続編があるなら是非その‘部分’を解明して欲しいところだ(嘘)
3回あるのアクションシーンは、個人的には最初の戦いが好きだ。この戦いはブラジルの山間の町(古い城壁都市みたいな場所)をブルース博士が逃げ回り、最後に飲料工場で変身するのだが、変身後暗闇の中でほとんど見えないハルクが暴れまわるので迫力十分。
2度目以降の戦いはハルクの姿がはっきりわかるのでリアリティはない。特に3度目の戦いは敵のバケモノと完全なアメコミタッチの戦い。まるでゴム人形同士の殴り合い(笑)
さらに、「ハルクスマッシュ!」って突然叫ぶし(爆)
どーせ、アメコミの映画化なんだからこれくらい遊んだ方が割り切って楽しめる。結局こうするんなら、最初からリアリティなんて求めなければいい。残念なのは重量感が感じられない。スピード感が十分だけに惜しいところ。
音響も相まって迫力は十分。何も考えずに気楽に楽しめる作品だ。
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