1話観ただけで「なんじゃこりゃ?」と呆れてしまった某大河ドラマとは大違いだ(笑)
で、あちこちブログの感想などをのぞいていたら、意外と誤解を含んだようなものが多いことにちょっとビックリ。
誤解の大半はこの二つかな?
・仁が戻ってきたのはパラレルワールド
・未来の手術執刀直前のシーンで終わったのは蛇足。映画化前提か?
え?なんで、そうなるの?
って、タイムスリップに絡む部分は空想科学の世界なので、理解しずらいのは確かですけどね。
【仁が戻ってきたのはパラレルワールドか?】
南方の後輩、野口(山本耕史)の説明を鵜呑みにしている視聴者が多かったみたいだけど、あの説明おかしいでしょ?
いや、空想科学における「パラレルワールド」の概念はほぼあのとおりだし、実は雑誌ニュートン等でもそういう異次元の存在は科学的にありうると書かれていたりするんだけど、つまりは一般論ということで、野口の推理の域を出ない話。
南方先生の相槌も胡散臭かった気がしたんだけど(笑)
そして、このドラマのキーワードとして何度も登場した「歴史の修正力」は、野口の推理では説明できません。
もし、パラレルワールドだったら、将来自分とは違う南方仁が生まれる世界にいたとしても仁の存在は否定されないはず。
自分の先祖に影響を与える(自分と違う南方仁が生まれる原因となる)、お初という女の子の命を助けることで、現在の仁が消えてしまうのは、そこにパラドックスが存在するから―つまり平行世界ではなく、仁が未来と同じ時空に存在しているからです。
それを確かめたくて歴史の資料を読み漁っていたけれど、結局自分の名前が歴史書にはなかった。
そこから、未来(みき)との再会→橘咲の存在を確認→咲の手紙から自分が過去に存在していたことを確認。
つまり、パラレルワールドではなく、歴史の修正力によって変化した現代に戻ったことになるのです。
うーん、難しいな^^;
咲に立場を変えた方がわわかりやすいかも?
咲が瀕死の病から回復し、意識が戻ったときには南方仁はいなかった。周囲に聞いてもそんな人はいないと言われた。
でも、咲は病に罹る前と後で同じ世界に存在しているのであって、時空を超えたわけではないんです!
歴史の修正力によって、人々の記憶から仁が消されてしまったんです。
仁が過去から現代へ戻った時点で歴史が変わった(歴史の修正力が働いた)という理屈でいくと、過去から戻ってきた仁を手術したのは歴史が変わる前の仁で、その仁がタイムスリップした瞬間に歴史の修正力が働いたことになります。
しかも、現代に戻ってきた時の仁は40歳なのに、歴史の修正力が働いた直後に34歳になってます(笑)
ドラマでは服装とか腫瘍が変化しているけれど、年齢の話(仁自身が一晩で6歳若返ってる)は出てきません(汗
仁は涼宮ハルヒなのか?(笑)
って、この部分は原作とは違うので、ドラマスタッフがかなり考えた結果なんでしょうね。
【未来の手術執刀直前のシーンで終わったのは蛇足。映画化前提か?】
こちらは、原作にないドラマオリジナルの未来を登場させたことで必然のシーンだと思うのですが。
完結編では仁と咲の関係に完全に軸を移したため、影が薄くなっていたけれど、第一部では未来に対する手術の失敗が仁の大きなトラウマになっていました。
江戸時代での6年間で「歴史の修正力があろうとも(結果がどうなろうと)医療行為をする意味がある」と気づき、そのトラウマを解消して現代に戻ってきたわけですから、当然最後は未来の手術でしょう。
仁は必ず手術を成功させるつもりで執刀する筈だけど、結果がどうなろうと受け入れる覚悟も出来ている筈。だから手術結果は見せない。
そういう仁を見せて終わることはテレビシリーズとしては当然の帰結です。
以上、異論はぜんぜん認めます^^;
(参考)個人的に、ほぼ正確に内容を把握されているなぁと思ったブログ。
「JIN-仁-」(完結編) 第11回(最終回) 奇跡との闘い!: 橋本リウ詩集
最終回を見終わって、JINの公式HPを覗いたら「パラレルワールドだった」という見解のファンが多い事にビックリしました。
返信削除なので他にもいろんなサイトを見てみたところ、やはり同じように「パラレルワールドだったんだ!」と語られていてがっかり。
「それは違うでしょう!!」と思っていました。
あちこち探していて、やっと納得のいく見解のコチラにたどり着きました。
おかげさまでスッキリです。ありがとうございました!!