2008年8月27日水曜日

マクロスF「#20 ダイアモンド・クレバス」絶望の中で歌ってみせる!

 マザーズ・ララバイ以来の大戦闘。うーむ、そう来たか。

 これまでの宇宙空間での戦闘ではなく第2話以来の都市戦闘。フロンティアはほぼ壊滅状態か!?
 いよいよクライマックスに突入ということか。

 そして、遂に主要キャラのミシェルが退場。ついでに(ぉぃ)準主要キャラのハワード・グラス大統領も退場。ミシェルの退場については某SNSで21話以降の予告にミシェルの名前が出てこないことに気づいた方がいて「そうかな」とは思ってたが、それにしても予想を超えた展開。VF-25で華々しく(?)散るのかと思ったら地上戦とは。直前にとてもコミカルなラブ・シーンを入れるところなんかも巧いというか憎いというか、憎たらしいぞ、おいっ!

 実はマクロスFの製作発表時に河森監督は「もう昔のように人の死によって物語を盛り上げるような演出はしない」って言ってたようで、それを裏付けるように「#17 グッバイ・シスター」は超悪ノリ状態だったのだが、だったらなんなんだ~、これわっ!!

って、「安易な死亡フラグはやらない」ということ?

 つまりは、クラン・クランの存在自体がミシェルにとっての死亡フラグだったということか?
 クラン・クランは第4話という早い回から登場していて、いきなり大(ゼントラン)と小(マイクローン)を見せたわりにはそんなに前面に出てくるキャラじゃなかった。ではなぜ、わざわざゼントラ化している時はグラマーな美女なのにマイクローン化すると遺伝子異常により肉体が幼児化してしまう設定にしたのか?

 単にロリコンファンを獲得しようしただけ(笑) ― ではなく、ミシェルとは相思相愛であっても恋愛に障壁がある設定にしたかったということか。設定資料によれば、ミシェルはミシェルでゼントラ化すると遺伝子が損傷する危険がある体質らしい。
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 それが、ここ数話でミシェルと一緒にクランが登場するシーンが増えて遂にお互いの障壁を乗り越えた・・・が永遠の別れって(T_T)
 しかも、クランからの告白はマイクローンの時でコミカルに、ミシェルからの告白はゼントラ化した時で思い切りシリアスに。おそらくはこの演出ありきで、ずっと伏線を張って来た。残酷だぁ~(涙)

 クランの悲痛な叫びはゼントラ化してなければ絵にならないからね。

・・・あんな溶液を満たされた装置の中でなぜ叫び声をあげられるのかは、この際不問としておこう(ぉぃ

 そのシーンを一層ドラマチックにしたのがシェリルの歌声。

 実はシェリルはミシェル以上の壮絶な運命を背負わされているのだが...

 「#18 フォールド・フェーム」ではグレイス(17歳)から死を宣告され、それがV型感染症という不治の病に感染しているためだとわかり、さらに希望の歌姫「ランカ」の陰で忘れ去れて行く・・・まさにどん底。

 それでも、ランカを説得し、戦火の中でも冷静に行動し、避難所では悲嘆にくれる人々を落ち着かせる。。。。このままでは確実に死が迫ってくるというのに、シェリルは終始自分のことより周囲を優先して行動している。このコは凄いコだ。「私を誰だと思ってるの?」という決め台詞は伊達じゃない!

 一方で、ランカは完全に自己中で勝手に盛り上がって勝手に盛り下がって、意識していないにしてもバジュラをフロンティア内に放ってしまい、それがミシェル退場の原因に。それはそれで過酷すぎる設定な気もするが・・・。
 アルトへの恋心も無意識に兄を追い求めているだけかも?

 ランカには義理の兄であるオズマもいれば実の兄らしいブレラもいる。それで十分では?
 ミシェルを本当に理解して頼れる(頼りないけど)相手はアルトしかいないのだから。



 シェリルが絶望の中で歌った「ダイアモンド クレバス」。「#19 トライアングラー」がタイトル曲のままEDに突入するパターン。前半のEDが「ダイアモンド クレバス」だったし、「#06 バイバイ・シェリル」で既に終盤から「ダイアモンド クレバス」が流れてそのままED突入をやっていたので今回はどういう演出をするのかと思ったら...

 伴奏なしで歌いだす、May'nの特徴的なブレスをそのまま拾った生生しいバージョン。ミシェルが退場する直前で一度止まり、
 SMSの外壁が爆発するとともにサビがドラマチックに流れ出す。

 二つの場所でシェリルの復活とミシェルの退場が同時進行し、それが歌で見事にシンクロ。
 ミシェルが宇宙船外に放出されたことを知らずに歌うシェリルの頬を一筋の涙が伝って星と重なりEDへ...
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 EDは黒い背景にスタッフがスクロールする映画風で、最後のカットがミシェルの割れたメガネっていうのが(T_T)

 これは反則だよ^^;
 正直、この演出はあざとい!あざといとわかっていながらジーンと来てしまった。思う壺だな(笑)
 一話一話。演出を凝らすのがいかにも河森監督らしい。

 シェリルの復活に感動し、ミシェルの退場シーンに感動したのは、マクロスFを1話から見続けて、これまでのドラマできちんとキャラクタが描かれてきたからだと思う。そういう意味でずっと見続けて来てよかった。

 さて残り5話、どうやら確信に迫るのは「#22 ノーザン・クロス」かららしい。どう収拾するのか、河森監督&吉野弘幸さんのお手並み拝見。

・・・シェリルが退場するのだけは勘弁な(--;
 





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