2006年12月21日木曜日

「ペトルーシュカ」からの3楽章

 「のだめカンタービレ」でのだめが弾いたこの曲。大好きなピアノ曲のひとつです。
 クラシックのピアノ独奏曲で初めて好きになった曲と言って良いかも知れません。

 まだ中学生だったかな?クラシック‐特にピアノ独奏‐には興味がなかった私が、FMラジオから流れて来たこの曲にえらく衝撃を受けました。

 その頃は筆者はプログレ小僧(笑)で、特にキング・クリムゾンの「太陽と戦慄」のようなスリリングなロックが大好きだったのですが、この演奏はそれよりもっとスリリングでした。

 クラシックに興味があった兄貴から「ポリーニの演奏会で女性ファンが失神したことがある」と聴いていたので、FMで流れると知ってエアチェックしたのですが、こんな演奏を聴いたら失神するファンも出るというのも頷けます。出だしから滅茶苦茶“カッコイイ”ですよね!
 良く聴くと現代音楽と古典の狭間にあるような曲でもあります。

 もともと、この曲は1921年、ルービンシュタインが「5000フラン払うから、今までで最も難しい曲を書いてくれ」とストラビンスキーに依頼して作られた曲です。

 ストラビンスキーはメロディを作るのが苦手な作曲家で、旋律をどこかからパクって曲を作ることが多く、作曲よる著作権料が貰えず、ルービンシュタインのような演奏家から演奏印税を寄付してもらっていたそうです。

 この曲が出来た背景には、ストラビンスキーのルービンシュタインへの感謝の意もあるとか。

 そしてルービンシュタインはストラビンスキーの要望で、生涯この曲をレコーディングしませんでした。それが初演から50年後、丁度ストラビンスキーが没した1971年にポリーニがレコーディングして一躍有名になりました。

 ところで、「ペトルーシュカからの3楽章」はストラビンスキーの3大バレエ音楽からピアノ独奏へ編曲ですが、私の知っている限り「火の鳥」もピアノ独奏へ編曲されています。
 そしてストラビンスキー自身による演奏がピアノロールに記録され、現存しています。輸入盤等を探せば見つかるかも知れません。

 「ペトルーシュカからの3楽章」、全曲を聴いてみたい方、こちらでMIDIの演奏を聴くことができます。なかなかきちんと打ち込みされて聞き応えもありますよ。

【追記】
MIDIの演奏、もうひとつ見つけました。こちらはダウンロードできます。
こちらから、 Three movements from Petrushka を探してください。
上のぴっころさんの作品より激しい感じです。

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