
最終回はタイトルロールやエンドロールはメリークリスマスの文字やサンタ服を着たマングースなど、なかなか洒落て楽しませてくれました。また、最終話とか最終回ではなく“Last Lesson”というのもお洒落でした。
さて、本編。今回は日本での生活にけじめをつけるために奔走する千秋が中心。千秋@玉木くん、白目とウルウルしっぱなしの熱演でしたっ!!(爆)
…でも、個人的には「やっぱり上野樹里はシュゴイシュゴイ!」と(笑)
コンクルの夢破れて実家に戻ったのだめ、ずっとピアノに触れなかったのに堤防で風に当たっているうちに自然と口から“シュベルト”のメロディが...。
シューベルトのイメージは9話の「緑の草原」よりこちらの「川の水面」みたいな方が絶対合ってマスよ。
そして家に戻るとピアノを弾き始める。弾き終えて祖母から拍手を貰ったときの顔がとても満ちたりて穏やか。祖母との会話もとてもいい雰囲気(^^)
悔しい思い出が消えて楽しい思い出だけが残ったのか、完全復活を印象付けてます。ってか、立ち直り早っ!(笑)
原作未読なので、のだめは千秋の助言で立ち直るのかと思っていたけれど、自力で立ち直ったんだ。強い子です(笑)。
立ち直ったらトントン拍子なのだめ。江藤先生からのメールの山、‐ちーずさんのサイトに全タイトルがあります‐まるで真澄ちゃんから千秋への留守電みたいだ(笑)
江藤先生のメアド・・・ハリセンとして恐れられていた教師がこんなメアドでいいんかい?(笑)
一方で峰の粋な機転にまんまと乗せられて大川へ向かった千秋(笑)。ネットで大川の地図くらい確認してから行けよ(爆)
峰くん、完全にイイ男モード。ただ普通のイイ男と違うのは三木清良という美しい恋人がいること?
瑛太くん、美味しい役過ぎないか?
博多駅から西鉄に乗らず、延々とタクシーで大川へ向かう千秋。どう説得しようかと悩んでいると既に立ち直ったのだめから電話。
のだめと千秋の電話での会話で、のだめの留学先として出てくるコンセルヴァトワール(conservatoire)はパリ国立高等音楽・舞踊学校(通称:パリ音楽院)という実在する教育機関です。ちなみにサントラ担当の服部 隆之氏もこの学校の卒業生。
パリ音楽院と言えば、埋もれた才能を発掘しようとする桃が丘音大とは正反対の真にエリートだけを育成する機関ですね。のだめ、大丈夫なんでしょうか?(汗
千秋について行きたくて頑張っていたのに、違う国であっても留学を決意した、のだめ。スゲー強いコだ!!
そして河川敷での抱擁。ここでの上野樹里ちゃんの表情が素晴らしいです。カメラを正面に据えての長回しで、驚き‐戸惑い‐喜びと幸福感への感情の移り変わりを見事に表現しています。
千秋はもっと胸のあたりで抱きとめるのかと思ったら顔密着。樹里ちゃんの背が高かったから?(笑)
で、このシーン、普通なら感動的なんだけど(もちろん実際良いシーンなんだけど)、どうしても気になったことがひとつ。
あんなに顔密着して、のだめの髪は臭くなかったのか?>千秋(爆)
その後、のだめ父登場から千秋白目の瞬間的な場面転換にもの凄いギャップが(爆)。完全にイケメンが台無しですな。
それにしても、よくあんな綺麗な夕焼けの中で撮影できましたね。のだめに追いついた千秋に神様が祝福してくださったんでしょうか?(笑)
翌日の干潟のシーンもとても長閑で穏やかで良い雰囲気。撮影が押していたという話を聞いていただけに、真冬にトンボ帰りのロケ敢行でこれだけの風景の中で撮影できたのは奇跡に近いのでは?
千秋を迎えての野田家での大騒ぎも大爆笑。のだめの「老後の蓄え出してください」に「海苔の機械が爆発して」とキレまくる母@宮崎美子さん、パワフル過ぎ(笑)
ミノルタのCMに起用され、ビジュアル系グラビアアイドルにして九州大学現役の才媛と評判だった面影、まったくなし(爆)。
この人、若者向け男性誌“GORO”の看板グラビア「篠山紀信の激写」を飾った超人気アイドルだったんだけどな。
そしてのだめ父のツッコミに焦りまくってどんどん墓穴を掘る千秋とどんどん盛り上がる家族、本当に嬉しそうなのだめ(笑)。これが「方言隠しの敬語(真澄ちゃん談)」を使わないのだめなのか!!
一人っ子で子供の時に親が離婚し、ほとんど家族を知らない千秋が、のだめを育んだ3世代家族の中に!!もの凄いカルチャー・ショックだったに違いない!
でも、翌日「家の酒を全部呑んだ」というエピソードが語られ、千秋がその夜とことん家族と付き合ったことがわかる。きっと家族の暖かさを初めて知ったんじゃないかな?
コタツは体験済みだったけどね(笑)
大川のシーンで個人的にツボだったのは、翌朝のだめから大川へ来た理由を問い詰められ、「ふ、福岡ダイエーホークスの応援に」と応えた千秋が「むきゅ!!ソフトバンクですよ!それにもう試合なんてやってませんよ!」と返されたシーン。
原作で「福岡ダイエーホークス」というシーンがあると聞いて、まさかそこまではやらないだろうと思ったら、それを原作どおりに言わせた上に、のだめのダメ出し付き!
息子と二人で大喜びデシタよ(爆)
干潟でののだめ父@岩松了さんと千秋との会話も良い雰囲気。千秋に明かされるのだめのトラウマ。千秋はのだめの力でトラウマを克服したのに、のだめは自力でトラウマを克服しようとしている。本当に強いコじゃ!
でもって、結局千秋って男に抱きつかれる運命にあるのね(笑)
その後は(なぜか)のだめ宅に戻って今度はモード・サロン・ヨーコの採寸攻撃!宮崎美子さん、完全に玉木宏くんに馬乗り状態! 有り得ないって(爆)
そして、時間的経過がほとんど示されずに、なんだか突然に千秋とのだめがサントリーホールに出現。撮影も編集もかなり押していたことが如実に現れていたようで?ちょっと唐突。
ここで“ドラマでは見納め”とばかりにのだめが変態ぶりを炸裂。オケの集合写真なのに千秋先輩だけをアップで撮影。だいたいのだめにカメラを任せた奴が悪い(笑)
でも、このところのコンクル編では“真面目な変態ぶり”を発揮していただけにすっかりもとの変態に戻ったのだめちゃんは楽しかったデスよ。
リハーサルでの清良のヴァイオリン独奏がそのまま本番に繋がるのは、のだめのコンクル一次予選と同じ演出。水川あさみさん、迫真の演技!
弾き終えた時の「出来たっ!」って表情とその後の観客にみせた笑顔がとても良かった。なんだか演技を超えて喜んでいるように見えた!
休憩時間、群像ドラマお約束の「メインキャラが一言」シーンはまぁ、しょうがないか。峰のシーンはきっと台詞間違ったのを雰囲気が良いからとそのまま使ったんでは?
それから、控え室の裏で一人離れて感動の涙する大河内くんに萌え(爆)。遠藤雄弥くん、最後まで良い味出してくれました。
演奏前の理事長とシュトレーゼマンの会話はこのドラマの根底に流れているもの(あるいはポリシー)を総括した会話ですね。
どんなに実力があってもチャンス(出会い)がなければ観客の前で演奏できるとは限らないし、演奏家として成功するとも音楽を続けられるとも限らない。だから舞台に立つ若者達は喜びに溢れ、最後の一音まで無駄なく、今出来る最高の音楽を奏でている!というところでしょうか?(意訳)
最後の演奏シーン、千秋@玉木宏くんは本当に指揮する姿がサマになりましたねー。シュテキシュテキー(笑)
ブラ1の指揮も良かったけど、今回はさらに見事。カルメン幻想曲の指揮ぶりからも決して演技が一本調子でないことがわかりました。練習の賜物でしょうか。ブラボーでした。
のだめは何処に座っているのかと思ったら、なんと千秋の正面。さすがはサントリーホール。こういう演出ができるのは日本ではココだけ?
今回はベト7第1楽章の主旋律が出てくるまで、たっぷりと見せてくれました。「どーせアフレコなのに演奏シーンを延々と…」という意見も見受けられたけど、だからこその「演技」だと思うぞ。彼らは演奏家ではなく役者なのだから。
実際に演奏している人が見ても違和感がないくらいまで練習を重ねた成果デスよ。
逆に「素人がここまで演奏できるようになりました」的な学芸会的演奏の披露で感動を誘う方がプロらしくない気がする(と言いつつ、「スゥイングガールズ」にもはまったけれど...)
のだめ@上野樹里ちゃんも今回は自宅での演奏シーンだけでしたが、前回のコンクールシーンを見返すと、上から撮影しているシーンで樹里ちゃんの演奏する手元がはっきり見えるシーンも。千秋の演奏シーンでは巧妙に手元を隠していたけれど、のだめの演奏シーンはその必要もないほど練習したということ。二の腕の筋肉が割れるほど練習した樹里ちゃんに役者魂を見た思いデス。
普通の演技とは違う演技力を求められるこのドラマで妥協を許さずに取り組んだ俳優さんたちに拍手デスよ。
それだけに音源がどうも第4話と同じっぽいのは残念。伊達さんが指摘されていますが、私もまったく同感。4話ではクラリネットのミスがSオケらしくて良かったけれど、R☆Sオケはきちんとした音源を使って欲しかった。
演奏終了後、のだめが「ブラボー!」というのかと思ったら
拍手に答える役者さんたち、良い顔してましたね。意外だったのは、前回が初登場だった高橋紀之@木村了くんが凄く良い顔していたこと。こんな顔できるなら別の役でもっと早く出してあげても良かったのに(笑)
そして最後の樹里ちゃん、学園祭やR☆Sオケ初演では複雑な思いを胸に演奏を聴くという役でしたが、今回は心から楽しんで演奏を聴いたという感じが良く出ていました。ラストを飾るに相応しい笑顔で締めてくれました。
・・・と思ったら大川ツーショットが最後でしたね^^;。いやいや、これはこれで二人とも良い顔してます。あんまり良い顔なので、急遽最後に挟んだのかもという気がしないでもない。
さて、このドラマ、終わってみると「本当の主人公はクラシック音楽かな?」という気がしました。如何に音楽を美しく、楽しく、ロマンティックに、切なく、色っぽく聴かせるかを、千秋とのだめという二人の案内役を通して魅せてくれた気がします。
というわけで、久しぶりに毎週次回が楽しみになるドラマを観ることができました(笑) 次回が待ち遠しいほどハマッたドラマは「踊る大捜査線(TVシリーズ)」以来かも?
あのドラマも、実は全11話中で視聴率が20%を超えたのは最終回だけなんですね。そして個人的に一番感動したのは第10話(真下が撃たれた後の警官達のドラマは“警察モノ”の中でも最高だと思っています)。奇しくも(ドラマとしては)10話の後半が一番素晴らしかった「のだめカンタービレ」と一致しています。
個人的には「のだめカンタービレ」を「踊る~」のようにスペシャル‐映画‐スピンアウトみたいな流れへ持っていって欲しいとは思わないけれど(結局「踊る~」は質の良いドラマから商業主義に変わってしまって、未だTVシリーズを超えられてないんですよね)、このドラマもずっと語り続けられるドラマになって欲しいですね。
このドラマの製作にかかわったすべての方に「ブラボー!」を贈りたいと思います。

