2006年9月10日日曜日

炎上に便乗するつもりはないけれど

 前のエントリを書いたので、問題となった乙武氏のブログを読んでみました。

男であろうが、女であろうが、皇室であろうが、民間人であろうが、命の重さは等しく、尊ばれるもの。そう思っていた僕には、内親王がご誕生した時よりもはるかに舞い上がった今回の慶事ムードに違和感を覚えてしまったのです。


どんな命でも尊いはずだ。

 一般常識としては非常に正しいんですが、皇室の男子誕生という場合に限っては正しくないですね。

 まぁ、今回の色々な人のコメントで個人的に一番愚かだと思ったのは、以下の高橋教授ですが。

【識者コメント】愛子さまを皇位継承者に/有識者会議で議論を

 有識者会議のメンバーが「有識者会議があれだけエネルギーをかけて結論を出した以上、皇室典範を改正して、皇位継承は男女を問わず第1子優先とし、女系も皇統と認めるべきだ。」等というコメントしかできないということは、その会議がいかに無意味だったかを証明しているようなものです。

 乙武氏にしても高橋教授にしても、現在の自分の価値観で判断しているだけ、歴史や伝統に対する認識がなさ過ぎます。

 日本が有史以来、時には戦争までして、つまり人を殺しあうほどのエネルギーを使ってまで男系天皇の系譜を守ってきた歴史をどう考えますか?

 有識者会議の議論など机の上で闘わせた、たかだか1年程度のもの。そんな小さなエネルギーは現代まで天皇制を維持して来た莫大なエネルギーの足元にも及ばないでしょう。

 その莫大なエネルギーがあったからこそ、男女平等の基本的人権を謳った日本国憲法が制定された時にも皇室だけは対象外となったわけです。

 つまり、男女平等という権利が及ばない皇室であるからこそ、男子つまり将来のお世継ぎが生まれたことは格別の慶びであって何もおかしくないのです。

 皇室を男女平等の価値観で論じたいなら、まず皇室典範を改正してからでしょう。そして皇室典範の改正するなら、国民の誰もが納得するような、これまで守られてきた伝統よりさらに素晴らしい、先人達に恥ずかしくない理念が必要だと思います。

 少なくとも、歴史や伝統に対する畏敬の念を持てない人が軽々しく自分の価値観で論じる問題ではないと思いますよ。

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皇室典範

5 件のコメント:

  1. え~っと…そんなにそのコメントに違和感を感じますか?
    私はあまり違和感を感じません。
    男の子だった?よかった~ってのは、親王殿下誕生そのものよりも皇室制度の存続に喜びを感じているようで、親王殿下そのものはまるで存続のための駒のようです。
    その意味では、元々のコメントは解りませんけど、このコメントに関しては私は親王殿下の誕生にたいして、男の子が生まれる事を期待していた人よりもむしろ純粋な喜びが感じらる気がしてむしろ共感を持てますが、どうでしょうか?

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  2. さとし@快投乱打2006年9月10日 6:43

    シス卿>
     その前の問題となったエントリも含めて、乙武氏がそこまで思慮深く書いているとは思えません。
    >親王殿下そのものはまるで存続のための駒のようです
    物議を醸しそうな表現ですが、本質的にはその通りであり、それ自体は伝統が守られるという意味で、まっとうな慶びです。
    だから、一般の赤ちゃんの誕生と違ってニュースになるのですから。

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  3. 乙武氏の意見は彼がどういう意図を持って言っているのか解らないので、この辺にしておきます。
    ま、めでてぇってことで(笑)

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  4. さとし@快投乱打2006年9月10日 10:36

    シス卿>
    はい、めでたいですね!
    この件は本来「めでたい!」で何の問題もないと思います(笑)

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